海外投資家による週間の日本株買越額が2カ月ぶりの高水準に膨らんだ。北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりから主要株価指数が年初来安値を更新する局面で、海外と比較したPERなど投資指標からみた割安感やテクニカル指標が売られ過ぎを示し、見直しの動きが出やすかった。

  東京証券取引所が20日に発表した4月2週(10ー14日)の投資部門別売買動向(東証、名証1・2部等合計)によると、海外勢は現物株を2週連続で買い越し、買越額は1027億円と2月2週(1372億円)以来の多さとなった。大阪取引所によると、先物(ミニ含むTOPIX、日経平均型合計)では559億の売り越しだったが、現物・先物の合計では468億円の買い越し。

  その他の現物株の部門別動向は、買い越しで事業法人が2週連続(215億円)。売り越しでは証券会社の自己売買部門が2週連続(売越額866億円)、個人投資家は5週ぶり(509億円)、信託銀行は2週連続(11億円)だった。株安が進む中、個人などが利用する信用取引の買い方の評価損益率はマイナス11.69%と昨年11月以来の状況にまで悪化している。

  東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、「国内勢の期初の利益確定売りが続いた一方、株価が下がり、年初から現物で1兆円売り越していた海外勢の買い戻しが入った」と指摘。国内勢の期初の売りは和らいできたほか、空売り比率は40%超えが続き、「外部環境が落ち着きを取り戻していけば、より買いが入りやすくなる」とみている。

  第1週のTOPIXは週間で2.1%安の1459.07と5週続落、週末値は昨年11月以来、およそ5カ月ぶりの安値を付けた。北朝鮮の核開発をめぐる米国との政治・軍事的緊張、米軍のアフガニスタンの「イスラム国」拠点への爆撃などで地政学リスクに対する警戒が強まった。

海外投資家と証券自己の現物売買の推移
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