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メイ英首相決断の総選挙で砕け散るのか、EU残留派が抱くはかない夢

  • 最も欧州寄りの自由民主党は議席数増加を目指す
  • 選挙実施の方針発表後の世論調査は保守党の優位示す

英国の欧州連合(EU)離脱選択はとんでもない過ちで、覆せるかもしれないと考える人たちに、メイ首相の総選挙実施の決断は希望の瞬間をもたらした。脳裏に浮かぶのは同首相が選挙で負け、国民投票が再び実施されるシナリオだ。だが、現実は甘くないようだ。

  「もし明日、国民投票をやり直したとしても、結果は同じだろう」と語るのは、英国とEUの関係を維持しようと運動するオープン・ブリテンのディレクター、ジェームズ・マッグロリー氏だ。

  英EU離脱はもはや覆せないという認識を、EUとたもとを分かつという選択に大ショックを受けた人々も認めつつある。昨年6月の国民投票で残留を支持した有権者の48%、約1600万人に残された選択肢はほとんどない。せいぜいが、強硬離脱を和らげることぐらいだ。

  マッグロリー氏は6月8日の総選挙について、議会の勢力図を変えるチャンスだとみている。メイ首相に圧力をかけ、姿勢を後退させるためだ。同首相は単一市場からの撤退に加え、国境管理と予算の権限を取り戻すことを貿易よりも優先している。「強硬離脱が望ましいとする議員の数を抑え、そうした見方をとらない候補者が議席を確保できるチャンスを最大化するということだ」と同氏は語る。

  まさにこの方向に進みたいのが自由民主党だ。英国の政党の中で最も欧州寄りの同党は、メイ首相の離脱交渉の結果を国民投票にかけるべきだと主張してきた。ファロン党首はブルームバーグテレビジョンに対し、「メイ首相が自身にとっての勝利と期待するものを自由民主党が阻止できるかどうかが真の問題だ」と語り、「勝利となれば、メイ首相が強硬離脱を自由にできることを意味する」と付け加えた。

  メイ首相が総選挙実施の方針を発表後に実施された世論調査によると、同首相が自信を持って決断したことがうかがわれる。タイムズ紙が伝えたユーガブの同調査によると、保守党を支持する有権者は48%。労働党と自由民主党の支持者はそれぞれ24%と12%だ。少なくとも今のところ、同首相は思うとおりにEU離脱を進められそうだ。

原題:May’s Election Set to Dash Anti-Brexit Camp’s Slim Hopes (1)(抜粋)

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