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ドルは108円台後半、リスク回避の動き一服-仏大統領選で慎重は継続

更新日時
  • 一時109円07銭まで上昇も108円72銭まで下落
  • ドル・円、雰囲気だけで売るのは難しい-三菱東京UFJ銀

20日の東京外国為替市場でドル・円相場は1ドル=108円台後半で推移している。前日の米国市場でリスク回避の動きが一服し金利が持ち直したことを受けて、午前はドル買い・円売りが先行した。ただ、週末にかけてフランス大統領選など重要イベントを控えるなか、次第にドル売りが優勢となってきた。

  午後3時55分現在のドル・円は前日比0.1%安の1ドル=108円79銭。一時109円07銭まで上昇したものの、勢いはなくもみ合う展開となっている。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%安の1216.20。

  三菱東京UFJ銀行金融市場部為替グループの野本尚宏調査役は、ドル・円について「北朝鮮情勢もフランス大統領選も、今何か起こっているわけではなく、雰囲気だけでドル・円を売るのは難しい。市場はまだ若干ショート(売り建て)気味。昨日、108円後半でショートを持った向きが買い戻せば、109円半ばくらいまでは戻しそう」とみている。もっとも、23日にフランス大統領選第1回投票、25日に北朝鮮の軍創設記念日、28日に米国債務上限問題期限などを控え、「ロング(買い建て)に構えられる状況でもない」と述べた。

ドル・円相場の推移

  米国ワシントンでは、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が20、21日に開催される。米財務省が前週末14日に公表した半期に一度の為替報告書では、中国を為替操作国として認定することを見送った。監視リストには前回と同じく中国と韓国、日本、台湾、ドイツ、スイスの6カ国・地域を指定した。

  野村証券の池田雄之輔チーフ為替ストラテジストは、「G20会合では、ムニューシン米財務長官の発言が注目される。為替報告書を踏襲する内容であれば大きなサプライズは出にくい。『強いドルは長期的には良いこと』との発言を続けるのではないか」とみている。半面、「日米財務相会談で『円相場は実効ベースで過去20年平均よりも20%安い』とわざわざ持ち出されれば、多少円高材料とみなされるリスクはある。ただメインシナリオではない」と言う。

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ドルと円

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  前日の米国市場で、ドル・円は一時109円18銭までドル高・円安に振れた。米10年債利回りは5ベーシスポイント(bp)上昇の2.21%程度で終了した。米連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は同日、ワシントンで講演し、世界経済が明るくなりつつあると述べ、米国の緩やかな利上げの影響により良く対応できるとの見解を示した。

  野村証の池田氏は、一昨日に「ドル安・米金利低下が行き過ぎていたので、米金利が持ち直し、ドルも持ち直した」と説明した。

  20日の米国では、パウエルFRB理事が講演するほか、3月の景気先行指標総合指数、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数、週間新規失業保険申請件数などが発表される。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、1ユーロ=1.0741ドル。BVAが19日発表した世論調査の結果によると、フランス大統領選第1回投票の支持率は、独立系のマクロン前経済・産業・デジタル相が24%、極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首が23%、フィヨン元首相19%、左翼党ジャンリュック・メランション候補19%となった。

  三菱東京UFJ銀の野本氏は「フランス大統領選は色々なケースが考えられるが、日程が決まっているイベントだけあって、ユーロは下にオプションが多くあって備えができている。意外と戻りは早いかもしれない」と指摘。ただ、5月7日の決戦投票で「マクロン候補対ルペン候補になったからといって、完全に安心できるわけでもないことには留意したい」と述べた。

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