国債を大量に抱える 日本郵政グループのゆうちょ銀行が、日本銀行が運営している国債売買オペに参加する。運用の高度化と多様化の一環で、メガバンクなどとともに日銀の金融調節で国債を直接売買することが可能になる。

  日銀は黒田東彦総裁が異次元金融緩和策を導入した2013年4月以降、大量の国債をオペを通じて購入。資金循環統計によると、市場に出回る国庫短期証券などを含めた国債等の保有残高は12月末で421兆円と、発行残高の4割近くを占めている。ゆうちょ銀が保有する国債額は73.5兆円と日銀に次ぐ大きさだ。

  ゆうちょ銀行は19日付の電子メールで、今回の日銀オペ参加について、「当行は、民営化以降、運用の高度化・多様化を進めており、その一環として、本件日銀オペの参加を申請し、この度日銀より承認されたもの」とコメントした。

  日銀の資料によると、国債売買オペに参加している金融機関の数は50程度に上るもよう。セントラル短資総合企画部の佐藤健司係長は、ゆうちょ銀行が国債売買オペに参加することについて「日銀が大規模な国債買い入れを続けると、いずれ枯渇するので、大量の国債を持つゆうちょ銀参加の思惑はあった」とする一方、「これからの事業展開で資産のバランスを変更する時の売却手段の確保が目的ではないか」と言う。

  国債の流通市場では、日銀の大量国債買いの影響で、新発20年債利回りが昨年初めてマイナスとなるなど、売り手不足が深刻化していた。長期金利の指標となる新発10年物国債利回りもマイナス0.30%を付けた経緯がある。現在の水準はかなり戻しているとはいえ、20年物が0.5%台、10年物が0.0%と低金利のままだ。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、ゆうちょ銀行について、「 国債をいっぱい持っているところなので売りが出やすくなる面はあるが、売っても何に運用するか難しい問題」と指摘。「どこも運用に苦しんでいるので、国債を売れる状況なのかという点がある」と語った。

  BNPパリバの井川雄亮金利ストラテジストは、「オペ対象先ではなかったが、当座預金は持っていて業者を通して売っていたのを自分たちでやるということ」だと説明した上で、「国債を多く持っているので、国債オペに全額入れることはできるが、日々の動きに重大な意味を持っているとは思わない」と述べた。  

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