債券の弱気派は要注意だ。米国債利回りがさらに低下するリスクが高まっている。

  利回りはさまざまな年限で昨年11月以降の最低に近い。テクニカル指標が重要な節目を超えたケースもあり、トレーダーらは利回り上昇を見込む取引を手じまいしつつある。米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジファンドなど大口投機家は11日までの1週間に米5年債先物の売り越しを約8万6000枚減らした。

  筋金入りの債券弱気派ですら、成長とインフレ加速見通しを米国債市場が急いで織り込み過ぎたのではないかと疑い始めていることがうかがわれる。同週の手じまいで、ショートポジションは昨年11月の米大統領選挙後で最少になった。18日の債券相場上昇はショートカバーの加速が後押しした可能性がある。利回りが今年のレンジを抜け出した現在、ポジションの影響が鮮明だ。

  TDセキュリティーズのストラテジストらは17日のリポートで、米5年債のショートポジションを1.75%の水準で解消したと明らかにした。これはフィボナッチ数列で大統領選挙後の動きの反転を示唆する重要な節目水準に近い。

  リポートは「総じて失望感が広がる中で投資家は米国債のショートポジションを減らした。ショートカバーが利回りを急激に押し下げた」とし、「今後数週間で地政学的懸念が後退した後、より妙味のある水準でショートポジションの再構築を図る」と説明した。

  米10年債利回りは18日に一時2.163%まで低下。大統領選後についてのフィボナッチ数列の50%ライン(2.1769%)を割り込んだ。

  CFTCのデータによれば、11日までの週に解消された規模の倍以上の米国債ショートポジションがネットでまだ残っている。BMOキャピタル・マーケッツのストラテジストらは18日のリポートで「米国債をショートするトランプトレードはまだ完全には降参していない」と記述した。一部トレーダーは先週にショートポジションを積み増し、またしても踏み上げされたという。

  ショートポジションが残っていることは「トランポノミクスが本当に絵に描いた餅で、米国株がさらに大幅に調整した場合、さらに劇的な米国債相場上昇の可能性を生じさせる」と指摘した。

原題:Bond Traders Stare Down Short Squeeze as Yields Test Key Levels(抜粋)

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