国際通貨基金(IMF)は19日、半期に一度の国際金融安定性報告書(GFSR)を公表し、トランプ米政権が掲げる減税案や金融規制緩和によって、米企業が望ましくない水準までリスクを冒すのを促す可能性があるとの見方を示した。

  トランプ大統領は法人所得税率を15%に引き下げる案などに言及している。IMFはこうしたプランについて、米企業が設備投資を急増させることになるだろうと指摘。ただ、企業が過度のリスクを負うという意図せぬ結果を招く恐れもあると論じた。

  報告書では「税制改革に伴うキャッシュフローは主に大掛かりな金融リスクテークに従事しているセクターに回る可能性がある」と分析。「そのようなリスクテークは過去数十年間、金融システムにおける大きな不安定化のぶれに時折つながってきた」と振り返った。

  米企業のバランスシートは総じて堅固だが、キャッシュフローは徐々に減って、レバレッジは過去最高水準近くに高まり、エネルギーや不動産、公益事業といったセクターに経営難の企業が集中しているとIMFはコメント。逆境シナリオでは、企業利益が伸び悩む中で非生産的な財政刺激のプランが金利の急上昇を引き起こし、企業の債務返済が困難になりかねないと指摘した。

  IMFは「景気刺激策や税制改革の経済的利益と広範な政策判断とのバランスを図り、金融の安定性へのリスクに備えることが、政策立案者には求められる」としている。このほか、米国が金融規制を弱めることがないようIMFは警告した。
  
原題:U.S. Tax Cuts May Lead Companies to Take Too Much Risk, IMF Says(抜粋)

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