マーケットリサーチをトレーディング顧客に銀行が無料で提供することを禁じる欧州の規制適用が数カ月後に迫っているが、請求する料金の体系はまだ固まっていない。

  欧州連合(EU)の金融・資本市場の包括的な規制、第2次金融商品市場指令(MiFID2)には、利益相反を避けるため、資産運用会社が支払う取引手数料と投資調査のための費用を分けるよう義務付ける規定が盛り込まれている。来年1月3日の適用開始が近づく中で、銀行は資産運用会社やヘッジファンドがいくら支払う用意があるか打診している。

  資産運用会社は、JPモルガン・チェースの債券アナリストから基本パッケージで5万ドル(約542万円)という金額が示されたとしているが、きちんとした料金体系を明確にしている金融機関はまだない。

  価格設定の協議が商業上の機密に触れることを理由に関係者3人が匿名を条件に語ったところでは、ドイツ銀行とコメルツ銀行は、多額の前払い契約に対応できない比較的小規模な投資家に「従量課金制」を売り込み、大手ヘッジファンドに対しては、VIPアナリストへのアクセスや会議のディスカウント、リポート読み放題などの特典が付くオールインクルーシブ(全て込み)のパッケージを提案しているという。

  ミレニアム・グローバル・インベストメンツのマネジングディレクターで、ポートフォリオ投資の共同責任者を務めるリチャード・ベンソン氏(ロンドン在勤)は「はっきりといくらで、一定の価格で何が得られるか銀行が示すのを引き続き待っているところだ」と述べ、「非常に安い価格から数十万まで開きがあり、夏休み前に明確になることはなさそうだ」との見方を示した。

原題:Banks and Clients Tussle Over What It Will Cost to Read Analysts(抜粋)

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