米アップル、発売10周年のiPhoneでデザイン刷新準備-関係者
Mark Gurman、Min Jeong Lee
Actress Suzu Hirose with the Apple iPhone 7 and Apple Watch Series 2 during the sales launch event in Sept. 2016.
Photographer: Yuya Shino/Bloomberg
Actress Suzu Hirose with the Apple iPhone 7 and Apple Watch Series 2 during the sales launch event in Sept. 2016.
米アップルの共同創業者、故スティーブ・ジョブズ氏がサンフランシスコで初代「iPhone(アイフォーン)」を聴衆に披露してから10年。アップルは今、これまでで最も幅広いアイフォーンのラインアップを計画している。

初代アイフォーン手にするジョブズ氏(2007年1月9日)
事情に詳しい複数の関係者によると、アップルは今秋にもアイフォーン3機種を発売する準備を進めており、現在販売する2モデルのアップグレード版に加え、デザインを刷新した最上位機種を投入する構えだ。最上位機種では、新しいタイプのスクリーンや曲面ガラス、ステンレス製素材、一段と高性能なカメラを試しているという。ただ、供給上の制約で最上位機種の発売準備が整うのは、通常のスケジュールである秋よりも1、2カ月遅れる可能性がある。
アイフォーンはアップルの最重要製品で、売上高の約3分の2を占める。同製品はタブレット「iPad(アイパッド)」や腕時計型端末「アップルウオッチ」といった他の同社製品の購入を促し、アップストアなど採算性の高いサービスのための基盤にもなる。アップルは昨年、従来のアップグレードサイクルに反し、3年連続でアイフォーンの形を変えないで売り上げの減少に耐えた。
関係者によると、最上位機種では端末前面のほぼ全てを覆うスクリーンを試している。その結果、ディスプレーサイズはアイフォーン「7プラス」をやや上回るが、端末全体の大きさは「7」に近くなるという。アップルはサムスン電子の最新機種「S8」同様に、アイフォーンのホームボタンをソフトウエア経由でスクリーン自体に組み込むことで、端末のサイズを抑えたい意向。
最上位機種は有機EL(OLED)ディスプレーを採用するが、他の2モデルは引き続き液晶ディスプレー技術を使い、サイズは昨年発売の「7」と「7プラス」と同じ4.7インチと5.5インチになるという。アイフォーンの特徴やデザインのプランはまだ流動的で、変更の可能性があると関係者は匿名を条件に話した。
アップルの広報担当者はコメントを控えた。
原題:Apple Readies iPhone Overhaul for Smartphone’s 10th Anniversary (抜粋)
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