メイ英首相は18日、議会解散と6月8日の総選挙実施を目指すと表明した。欧州連合(EU)離脱交渉を巡る自身の姿勢について国民の信を問い議会の結束を図る。

  世論調査によれば、与党・保守党は最大野党の労働党に支持率で21ポイントの差を付けており、メイ首相はぎりぎりでの過半数から議席を増やせる見込み。首相が党内の反対も押さえ込めるようになり、離脱交渉での裁量余地も増すとの期待からポンドは上昇し、年初来高値を付けた。 

  解散総選挙を承認する議会採決は19日午後に行われる。2020年に予定されていた総選挙を前倒しする決断は、メイ首相のこれまでの姿勢の転換であり、リスクが皆無なわけでもないが、労働党は内紛に見舞われるなどしている。 

  メイ首相は18日首相官邸前で、「議会の一致団結が求められるのに実際には分裂している。英国は結束しつつあるのに議会はそうではない」と語った。

   EUとの交渉開始の遅れが国民の信を問うまたとない機会を生み出したと首相は説明。離脱を巡る自身の姿勢を覆そうと狙う野党の取り組みも総選挙実施を必要にしたと論じた。

  世論調査はコービン党首率いる労働党に対する保守党の優位を示す。このため首相は早期総選挙実施で与党の過半数を盤石とし、離脱に関して自身と同じ考えの議員を増やすことが期待できる。タイムズ紙によると、17日の調査で保守党支持は労働党を21ポイント上回り、9年ぶりの大差を付けた。

  ただ、女王に議会解散を求めるだけで早期総選挙を実現できた前任者らとメイ首相は異なる。11年制定の法律に基づき、解散総選挙が行われるのは下院で3分の2が賛成した場合と、政府への不信任案が可決され新たな政権も14日以内に信任を得られない場合の2つのケースに限られる。

  メイ首相は「6月8日に総選挙を実施する動議を19日、下院に提出する」と語った。首相府によると、これが下院を通過した場合は5月3日に解散となる。選挙期間を通じて閣僚や政府高官は現職にとどまるとスラック首相報道官が述べた。

  下院で承認を得るには労働党を含む野党から相当数の賛成が必要だが、労働党のコービン党首は総選挙を歓迎すると表明。動議は可決される見通しだ。自由民主党のファロン党首も選挙実施への支持を示し、EU離脱に反対する有権者に同党への投票を呼び掛けた。

原題:Theresa May Seeks Snap U.K. Election to Get Brexit Backing (3)
Theresa May Seeks Snap U.K. Election to Get Brexit Backing (2) 、
May Chases an Early U.K. Election in Gamble for Brexit Unity (1)(抜粋)

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