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長期金利がゼロ%再接近、円高リスクで日銀オペ減額しづらいとの見方

更新日時
  • 月末にかけては金利上昇要因が見当たらない-バークレイズ証
  • 新発10年債利回り0.005%に低下、超長期債利回りは軒並み低下

債券相場は上昇。長期金利は再びゼロ%に接近した。北朝鮮情勢を巡る地政学的リスクを背景に円高圧力が強まる中、日本銀行がこの日の国債買い入れオペの減額を見送ったことから買いが優勢となった。

  17日の現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値と横ばいの0.01%で取引を開始。午後には0.5ベーシスポイント(bp)低い0.005%と、13日に付けた昨年11月以来の低水準まで買われた。

  超長期債も堅調。20年物の160回債利回りは1.5bp低い0.545%と、新発債として昨年12月以来の水準まで低下した。30年物54回債利回りは一時2.5bp低い0.735%、40年物の9回債利回りは2bp低下の0.94%と、ともに新発債で1月以来の低水準を付けた。

10年債利回り、ゼロに再接近

  バークレイズ証券の押久保直也債券ストラテジストは、「10年債利回りのターゲットがもともとゼロ%程度、プラス金利では目くじらを立てるような水準ではないと日銀が解釈している可能性が高いことに加え、円高リスクが高まる中で買い入れ減額はやりづらい」と指摘。「北朝鮮のヘッドラインリスクもまだ分からず、今週末はフランスの大統領選挙が予定されているため、月末にかけては金利上上昇要因が見当たらない」と述べた。

  長期国債先物市場で中心限月6月物は前週末比8銭高の151円17銭で取引を開始し、一時151円21銭と、先週末の夜間取引で付けた昨年11月以来の高値まで水準を切り上げた。その後は4銭安の151円05銭まで伸び悩む場面も見られたが、結局6銭高の151円15銭で引けた。  

米金利低下

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トランプ米大統領

Bloomberg

  北朝鮮は16日朝、何らかの弾道ミサイルを発射したものの、直後に爆発した。ミサイル発射が失敗に終わったことで、米国が直ちに対抗措置を取るリスクは後退したが、トランプ政権は金正恩体制に対処する計画を変えていない。

  ホワイトハウスの考え方に詳しい関係者2人によれば、トランプ大統領は北朝鮮による相次ぐかく乱的な行動に対抗するため、奇襲攻撃を含む「動的な」軍事行動を検討する用意があると言う。

  米10年債利回りはこの日の時間外取引で一時2.2%を割り込み、昨年11月以来の水準まで低下。東京外国為替市場では、ドル・円相場が一時1ドル=108円13銭と、昨年11月以来の水準まで円高が進んだ。

日銀オペ

  日銀はこの日、残存期間「5年超10年以下」の国債買い入れを実施。買い入れ額は4500億円程度と、前回から据え置かれた。応札倍率は3.22倍と、前回の4.1倍から低下した。また、変動利付国債も前回と同額の1000億円だった。

過去の日銀オペの結果はこちらをご覧ください。

  バークレイズ証の押久保氏は、「長期金利が万一マイナスに潜ってしまったら、前回マイナス圏だった時の5-10年買い入れ額4100億円が目安になる」と指摘。「もともと4500億円への買い入れ額引き上げ自体が大きく金利上昇したことへの対応で、4100億円は平常運転に戻すイメージに近い」とみる。

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