米トランプ政権発足後、初めての米銀の四半期決算では、市場取引が中心の銀行と、実体経済への金融サービスを重視する銀行で明暗が分かれた。

  トレーディングで一、二を争うJPモルガン・チェースとシティグループの1-3月(第1四半期)決算では、共に株や債券などのトレーディング収入が好調で、調整後1株利益がアナリスト予想を上回った。一方、消費者や企業向け銀行業務という、従来型のビジネス中心のウェルズ・ファーゴは収入が市場予想を下回り、融資総額も前四半期から減少した。

JPモルガン・チェース
JPモルガン・チェース
Photographer: Peter Foley/Bloomberg

  トランプ大統領が政策変更に着手し、米金融当局が利上げに乗り出す中で、投資銀行型ビジネスの好調ぶりが浮き彫りとなった。政治の混乱や変わりつつある金融政策を背景に1-3月期の金利トレーディングが活況を呈したほか、借り入れコスト上昇の見込みで企業は社債発行を促され、債券取引が増加した。米株高も株式トレーディングを後押しした。

  バイニング・スパークスのアナリスト、マーティー・モスビー氏は、「今回のように金融市場で根本的な変化が起きる場合は、顧客が対応を迫られるため、ウォール街は通常、活発化する」と指摘。「実体経済では、消費者や企業は『自分の医療保険や納税がどうなるかはっきりするまで決定を先延ばしにする』という姿勢で臨んでいる」と説明した。

  13日の米株式市場でウェルズ・ファーゴの終値は3.3%安の51.35ドル。シティは0.8%安の58.04ドル、JPモルガンは1.2%安の84.40ドルだった。

原題:Wall Street Banks Thrive, Lending Stalls as Trump Era Begins (1)(抜粋)

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