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野村HD:米国ビジネス再び拡大へ、リーグテーブルで三冠狙う

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  • 「全ての分野でトップになる」-野村証券の森田社長
  • 米州業務強化に向け、「今、人探しています」-森田社長

野村ホールディングスは米国ビジネスを再び拡大するため、バンカーなど人材の発掘に着手したことが分かった。野村は赤字が続いた海外拠点で数度にわたる大規模な人員削減を完了、今後はさらなる手数料収入の獲得を目指す。

  野村証券の森田敏夫社長(55)はブルームバーグ・ニュースの取材で、同社は今後これまでよりも大きな規模で、またコンスタントにバンカーを採用することで、日本企業による米国での買収案件をより多く手掛けたいとの考えを明らかにした。

  2016年4月以降、欧州と米州で1000人規模の人員削減を実施した野村HDは、海外拠点の黒字化を図り、今月下旬に7年間で初めてとなる海外事業の通期黒字を発表する見通しだ。現在、日本関連の複数のリーグテーブルで首位の座を逃している同社は企業の合併・買収(M&A)助言、株式・債券引き受けで三冠を狙う。

  今月トップに就任した森田社長はインタビューで、「リーグテーブルには課題として真正面から向かい合わなくてはならない」と全ての分野でトップになる考えを示した。その上で、「日本企業のグローバルM&Aが増えている、アメリカはもう一度拡充していかなくてはいけない」と語った。

  米国では主に顧客企業を担当するカバレッジバンカーを中心に起用していく考えで、候補者を「慎重に丁寧に」見極めて採用したいという。

「真のパートナートとして」

  ブルームバーグ・データによれば、16年の日本企業関連のM&A助言ランキングで野村は6位だった。トップはみずほフィナンシャルグループで、クロスボーダー案件の数が明暗を分けた。

  債券の引き受け業務では野村は4位と、首位には立てなかった。エクイティー関連業務ではトップだった。野村は3月、財務省から日本郵政株式売り出しのグローバルコーディネーターの一社に指名された。

Japan's Investment Banking League Tables

  森田社長は、野村は「まだまだ多くの顧客から真のパートナーとして信頼を得られていない」とし、そうした状況では「相談は来ない」と話した。その上で、「日本の上場企業は少子高齢化や人口減少で10年後のビジネスの景色が変わるのではとの悩みを抱えている。アメリカには顧客のニーズが十分にある」と語った。

バンキングは人が重要

  同社は3月、奥田健太郎インベストメントバンキング・ヘッドが米州地域ヘッド(ニューヨーク駐在)に、デイビッド・フィンドレー氏が米州のエグゼクティブ・チェアマンに就く人事を発表した。これで同地域の役員は、米州地域の共同責任者を務める武村努氏を入れて2人から3人体制になった。

  野村HDは4月27日の決算発表で、7年間で初めてとなる海外事業の通期黒字を発表する見通しだ。森田社長は、株主還元策として、自社株式の消却など、いろいろな観点で議論していると述べた。

  米州業務強化に向け、「今、人探しています」と森田社長。「バンキングの世界は人が重要、顧客も人についてくる。丁寧に対応していかなくてはいけない」と語った。

  野村HDの株価は14日、前日とほぼ変わらず1円(0.2%)高の642.7円で取引を終了した。

英語記事: Nomura Seeks M&A Hires in U.S. as Part of ‘Triple Crown’ Push

(第12段落に株価の終値を追加しました.)
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