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【コラム】ハイブリッド電気飛行機での旅行はいかが-ミンター

  • ボーイングとジェットブルーが新興企業ズーナムエアロに出資
  • 地域交通の在り方、世界各地で塗り替えも-環境にもやさしく

米航空機メーカー、ボーイングと米格安航空会社ジェットブルー・エアウェイズが出資する2013年設立の新興企業ズーナムエアロ(ワシントン州カークランド)は、20年までのハイブリッド電気飛行機の完成を目指して開発を進める。

  もくろみ通りとなれば、米テスラ製電気自動車の飛行機版といった手段での旅行が可能になり、世界各地で地域交通の在り方を塗り替えることになりそうだ。

  電気飛行機が現実に就航することになれば、理論上、燃料コストを大幅に削減することで、現在の不採算路線も存続可能となると考えられるため、実需も期待できる。自家用車による長時間の移動や、整備費用がかさむ通勤用鉄道などに比べ、高速で二酸化炭素(CO2)排出量が少ない競争相手としても有望だ。

  電気飛行機のアイデアは新しいものではないが、一種の「離れ業」と受け止められていた。だが、電池や電気推進を中心とした最近の技術進歩の結果、実現の可能性が一段と高まった。

  自動車メーカーと同様に、航空機メーカーもハイブリッド技術に重点を置いている。電気飛行機の航続距離を伸ばすとともに、一段と早急な導入が可能と考えられるためだ。ボーイングとジェットブルーは、ハイブリッド技術を使って電気飛行機の航続距離を700マイル(約1127キロメートル)に拡大するよう期待する。

  電気だけを使ったリチウム電池搭載の2人乗り飛行機「E-Fan」を開発した欧州の航空機メーカー、エアバスもハイブリッド機の開発に切り替えると発表した。

  ズーナムは在来機に比べ40-80%運航コストが安い10-50席の電気飛行機を計画。さらに、30年代には100席の飛行機の就航もにらんでいる。

  当面の最大の障害は電池技術だ。ズーナムなど電気飛行機開発を手掛ける企業が空想科学の夢を実現するには、向こう数年間で現行能力を倍増させる必要があるとみられる。

  ただ、電池のエネルギー密度は過去30年間に年8%前後のペースで高まってきたほか、テスラをはじめとするテクノロジー企業の多額の投資で今後も向上が続くと想定すれば、近い将来にプラグイン飛行機で旅行するアイデアも決して絵空事ではないだろう。

(アダム・ミンター氏はブルームバーグ・ビューのコラムニストです。このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピー編集部の意見を反映するものではありません)

原題:Want a Flying Car? Electric Planes Are a Better Bet: Adam Minter(抜粋)

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