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メランション氏の過激な政策で仏大統領選リスク増す-演説で支持拡大

  • 急進左派候補のメランション氏はチャベス、カストロ氏を尊敬
  • 12兆円の景気刺激策やEU条約の再交渉、最低賃金引き上げを主張

フランス大統領選の急進左派候補、左翼党のメランション氏は9日、晴天の下、3万人が集まったマルセイユのウオーターフロントでの野外集会で演説した。同氏の支持率は最近の世論調査で急上昇しており、それがなぜ市場を動揺させているのか、演説から浮き彫りとなった。

  メランション氏はテレプロンプターもメモも使わず、同氏特有のユーモアと怒りを織り交ぜた語り口で聴衆に、「苦しみや悲惨さ、自暴自棄を金やカネに変える極端な市場」の悪徳を説いて喝采を浴びた。フランスを「配分が不適切な巨大な富」を有する国と評したほか、米国のシリア攻撃を非難、フランスの北大西洋条約機構(NATO)脱退を訴えた。

  同氏は「新たな熱狂が現在、われわれの熱気をかき立てている」と呼び掛けた。さらに、古代ギリシャやルネサンス、革命などに言及すると、興奮した聴衆は「レジスタンス」と口々に叫びながら歓声を上げた。  
  
  ベネズエラの故チャベス大統領やキューバの最高指導者だった故フィデル・カストロ氏を尊敬するメランション氏が支持率を伸ばすのに一役買ったのがこうした演説だ。

  調査会社カンター・ソフレスの最新世論調査によれば、メランション氏の第1回投票の支持率は18%で3位。中道・右派陣営統一候補のフィヨン元首相を1ポイントリードしている。1位は極右政党、国民戦線(FN)のルペン党首と、中道で無所属のマクロン前経済・産業・デジタル相で共に24%。決選投票ではマクロン氏がルペン氏に大差で勝利すると予想されている。他の世論調査では、メランション氏はフィヨン氏と並んでいるか、若干下回っている。Ifopの日次の世論調査結果(7日)では、メランション氏の支持率は17%と、3月17日時点の10.5%から大幅に伸びている。

  欧州連合(EU)が求める緊縮策に反対してきたメランション氏は、選挙公約として、1000億ユーロ(約11兆6000億円)の景気刺激プログラムや、自国経済の主権拡大に向けたEU条約の再交渉などを主張。企業の従業員解雇の制限や、経営幹部の報酬規制、自由貿易協定からの撤退のほか、最低賃金の15%引き上げや、一部の年金支給開始年齢の60歳への引き下げを公約に掲げている。
  
原題:Melenchon Crashes Front-Runners’ Party as French Vote Risks Rise(抜粋)

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