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日本株続落し年初来安値、米金利低下と円高、北朝鮮-輸出売り (訂正)

訂正済み
  • ドル・円は一時1ドル=109円30銭台、昨年11月以来の円高水準
  • 日経平均下値めど、昨秋来相場の半値押しで1万8000円割れも

12日の東京株式相場は続落し、主要株価指数は年初来安値を更新。地政学リスクなどを背景に米国の長期金利が急低下、為替が5カ月ぶりのドル安・円高水準に振れ、企業業績に対する不透明感が広がった。自動車など輸出株、非鉄金属や化学など素材株、石油や証券株など幅広く安い。

  TOPIXの終値は前日比15.56ポイント(1%)安の1479.54、日経平均株価は195円26銭(1%)安の1万8552円61銭。TOPIXは昨年12月6日、日経平均は同7日以来の安値。

  水戸証券投資顧問部の酒井一チーフファンドマネージャーは、「米国経済指標の良さもかなり織り込み、北朝鮮情勢も結構長引くかもしれない。円安方向に戻る材料が見当たらない」と指摘。北朝鮮は合理的な行動を取るとは限らないため、週末から来週にかけて一番気になるとし、「投資戦略の立てようがなく、リスクを落とすしかない」と言う。

Japan Stocks Rally Amid Brexit Turmoil

東証内

Photographer: Akio Kon/Bloomberg

  トランプ米大統領はツイッターで、中国の関与の有無にかかわらず、北朝鮮に関する問題を解決すると記した。共同通信の12日の報道によると、北朝鮮の核・ミサイル問題を巡り、米政府が4月上旬の日米高官協議で、中国の対応によっては北朝鮮への軍事攻撃に踏み切る可能性に言及していたことが判明した。また、ロシアとシリア、イランは14日に3者会談へとロシア通信は報じた。

  インフレ期待が後退傾向にある中、北朝鮮や中東情勢の緊張、米中・米露関係の悪化懸念に加え、フランス大統領選への警戒も根強く、11日の米国債は急伸。10年債利回りは約2.3%と7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げ、終値で昨年11月以来の低水準となった。米長期金利は日本時間12日の時間外取引でも低下傾向で、きょうのドル・円相場は一時1ドル=109円30銭台と昨年11月以来のドル安・円高水準に振れた。

  北朝鮮は15日、金日成国家主席の生誕105周年となる。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「15日にイベントを控えるだけに、北朝鮮が核実験やミサイル発射を行えば、それを受けて米国がどう反応するかが懸念される」と話した。現状、北朝鮮リスクはあくまで可能性の低いテールリスクとしながらも、「有事の際にはショック的な株安につながりかねない。中国の対応など読みづらいことが多く、不透明感が強い」との認識も示している。

  この日の日本株は開始直後から幅広い業種に売りが先行、一段の円高進行に連れ、287円安まで下げた日経平均は心理的節目の1万8500円を一時割り込んだ。丸三証券の牛尾貴投資情報部長は、企業決算の発表が今後本格化していく中での円高とあって、「企業の為替前提レートが1月以降の1ドル=110円ではなく、105円となれば、今期業績の回復期待が剥落しかねない」とみる。日経平均の下値めどについては、「昨年11月9日から3月高値までの上げ幅の半値押しに当たる1万7880円あたりまでみておく必要がある」とした。

  東証1部33業種は石油・石炭製品、非鉄、証券・商品先物取引、輸送用機器、ガラス・土石製品、電機、卸売、化学、保険など30業種が下落。水産・農林と陸運、建設の3業種のみ小幅に上昇。売買代金上位では、監査法人の適正意見のない決算を発表した東芝、米自動車市場は既にピークに達してことしは縮小する、と米販売会社社長が述べたトヨタ自動車が軟調。今期利益計画がネガティブ視されたユニー・ファミリーマートホールディングスは大幅安となった。半面、JR九州や今期利益計画が予想を上回ったスギホールディングスは買われ、石川製作所、豊和工業など防衛・防護銘柄は連騰。

  • 東証1部の売買高は19億2407万株、売買代金は2兆2136億円
  • 値上がり銘柄数は221、値下がりは1722
    TOPIXとドル・円相場の推移

    TOPIXとドル・円推移

(12日配信の記事で5段落のドル・円相場に関する記述を訂正します.)
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