コーポレートガバナンス(企業統治)の改善によってアジア企業の株主リターンは大きく高まる可能性がある。特に中国、日本、韓国企業に向上余地が大きいと、ゴールドマン・サックス・グループが指摘した。

  企業統治の改革が進めば高成長のアジアへの投資でリスクが低下すると、ガブリエル・ウィルソンオットー氏らゴールドマンのアナリストが11日のリポートで分析した。改革によって価値を高めることができる企業として、日本の三井住友フィナンシャルグループ、韓国の現代自動車とサムスン電子、中国の宝山鋼鉄を挙げた。

  2007年以降に明らかになった環境問題や社会的、あるいは企業統治の不祥事14件についてゴールドマンが分析したところ、スキャンダルに見舞われた企業は問題発覚後の2週間に平均で、セクター全体のパフォーマンスを25%下回った。取締役会を多様化する日本の取り組みや中国の国有企業改革の動きは改革の必要性が認識されていることを示すが、一段の行動が必要だとしている。

  アナリストらは「こうしたトレンドの継続はアジアでの企業統治絡みの『テールリスク』事件による価値破壊の危険性を低下させることにつながり得る」とし、改革は「企業の再編やより効率的な資本構造を通じて、閉じ込められている株主価値を解き放つ可能性がある」と記述した。

  日本では14、15年のスチュワードシップ・コードとコーポレートガバナンス・コードの導入が、株主リターンの76%向上につながったとゴールドマンは指摘している。

原題:Goldman Sees Potential Stock Boost From Company Reform in Asia(抜粋)

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