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日本株3日ぶり反落、地政学リスクと円高警戒-景気敏感、金融に売り

更新日時
  • シリアで米国次の一手見えず、北朝鮮は最高人民会議
  • 下方圧力も限定的、決算期待の内需には循環物色の動き

11日の東京株式相場は3営業日ぶりに反落。地政学リスクへの警戒が根強い中、為替のドル安・円高推移が嫌気され、電機や機械など輸出株の一角、石油や鉱業、海運株など景気敏感セクター中心に安い。米国長期金利の上昇力の鈍さを背景に、銀行株も軟調。

  TOPIXの終値は4.55ポイント(0.3%)安の1495.10、日経平均株価は50円1銭(0.3%)安の1万8747円87銭。

  アセットマネジメントOne・調査グループの清水毅ストラテジストは、「トランプ米政権はオバマ政権と違って明らかに対外的に強い姿勢を見せており、シリア・北朝鮮問題で不確実性やテールリスクを感じている」と言う。日米経済対話や米為替報告書、フランス大統領選など「当面控えるイベントはサプライズがあれば、円高リスクにつながる」とし、「為替からデカップリングできるほど日本株のセンチメントは強くない」との見方も示した。

Images Of Stock Boards As Topix Sinks Most Since August

東証内

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  中東や極東の地政学的リスク、フランス大統領選への不透明感がくすぶる中、10日の米国10年債利回りは2.37%と2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下。東京時間11日の時間外取引でも一段と低下した。きょうのドル・円は、一時1ドル=110円50銭台と前日の日本株終値時点111円45銭からドル安・円高方向に振れた。

  ホワイトハウス報道官はシリアに対し、たる爆弾と呼ばれる爆弾で民間人を殺傷するのをやめるよう警告。トランプ米大統領が化学兵器使用以外の理由でも、アサド政権に対し行動を起こし得ることが示された。一方、北朝鮮はきょう、国会に当たる最高人民会議を開き、15日は金日成国家主席の生誕105周年となる。このほか、米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は10日の講演で、米国の生産性の伸びは非常に低いなどの見解を示した。

  SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦チーフストラテジストは、「朝鮮半島付近に空母を展開するなど米国は何かあれば、すぐに軍事解決する意思を示している」と地政学リスクに対する市場の警戒感の強さに言及。北朝鮮が最高人民会議で、「核開発を一段と強めるとの意思表示を出すようなら、米国はさらに圧力を強めていくだろう。有事の際には円に資金が向かうと予想され、日本にとっては企業業績への影響が大きくなりかねない」と懸念を示す。

  この日の日本株は安く始まり、午後の取引で日経平均は一時136円安まで下げ幅を広げたが、大引けにかけては下げ渋った。下支え役を果たしたのは内需セクターの堅調や良好なファンダメンタルズ、バリュエーションの低さなどだ。大和証券投資戦略部の高橋和宏株式ストラテジストは、「日本株を取り巻く景気指標やアナリスト見解などはそう悪くない」とし、直近で発表されている内需関連の決算も「実績は悪くない。地政学リスクや円高の影響を受けにくく、循環物色から安くなったところでは買いが入る」とみていた。

  東証1部33業種は海運、石油・石炭製品、機械、電機、金属製品、証券・商品先物取引、鉱業、銀行、その他金融など23業種が下落。不動産や保険、陸運、小売、食料品など10業種は上昇。銀行など金融セクターの一角は米金利の低下、10日の米S&P500種株価指数の業種別11指数で金融が下落率2位だった影響を受けた。

  売買代金上位では3回目の決算発表期限をきょう迎えた東芝、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を下げたGMOペイメントゲートウェイ、今期の営業利益計画が予想を下回ったJ.フロントリテイリングが安い。JR九州やリクルートホールディングス、ミネベアミツミ、スタートトゥデイも売られた。半面、石川製作所や三井不動産、ケネディクスは高い。

  • 東証1部の売買高は16億9117万株、売買代金は1兆8635億円、代金は3月15日以来、ほぼ1カ月ぶりの低水準
  • 値上がり銘柄数は504、値下がりは1384
    昨年11月以降のTOPIXとドル・円相場

    昨年11月以降のTOPIXとドル・円相場


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