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ティラーソン米国務長官のモスクワ訪問、シリア攻撃でさらに複雑化

ティラーソン米国務長官が今週、モスクワを訪問する。米国がシリアの空軍基地を巡航ミサイル「トマホーク」59発で攻撃したことを巡り、ロシアのラブロフ外相やプーチン大統領からの厳しい非難に直面する可能性が高い。

  ロシア側がティラーソン長官を鼻であしらい会談を拒否すれば話は別だが、海外での武力行使も辞さないというトランプ米大統領の方針を受け、長官は強い姿勢で会談に臨むことになりそうだ。トランプ大統領は従来、「米国第一」主義のアプローチの一環として外交問題のもつれを避けて、ロシアと新たな関係構築を目指す考えを選挙戦で表明していたが、ここにきてプーチン大統領をいら立たせることもいとわない姿勢だ。

  アメリカン・エンタープライズ研究所(AEI)の研究者、フレッド・ケーガン氏は「ロシアの期待とは大幅に異なる雰囲気となりそうだ」と予想。「ロシアは米国が自国に近寄ってくると大きな期待を持っていた。ロシア側がシリア問題やテロ対策でのより緊密な協力や、ウクライナ関連の制裁緩和を意味する関係改善を想定していたなら、それはあり得ない」と指摘した。

  シリアのアサド政権が4月4日に化学兵器を使用し多数の犠牲者を出したとされる事件を巡り、米国は報復する責務があると主張しているが、長期にわたるシリア内戦でアサド政権の後ろ盾となってきたロシア側は、化学兵器攻撃の背後に同政権がいるという証拠に疑念を示し、米国の対抗措置は国際法違反だとしている。

  ティラーソン長官はエクソンモービルの最高経営責任者(CEO)時代にロシアとの親善関係を築き、2013年にはプーチン大統領から「友好勲章」を授与されたが、今回のモスクワ訪問でこうした友好関係が試されそうだ。

原題:Tillerson’s Moscow Mission Just Got a Lot More Complicated (1)(抜粋)

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