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習主席、米中首脳会談で時間稼ぎに成功-北朝鮮への対応が喫緊の課題

  • 両首脳とも成果を強調、党大会を秋に控えた習主席は現状維持で十分
  • 今後、火種となり得るのは貿易や為替、台湾問題

トランプ米大統領は中国との首脳会談前には「非常に困難」な場になるとの見通しを示していたが、会談を終えて報道陣の前に姿を現すと、中国の習近平国家主席と「素晴らしい関係」を築けたと自賛した。

  習主席も7日、フロリダ州のトランプ大統領の別荘で18時間に及んだ会談を終えると、「お互いを良く分かり合い、ある種の信頼関係を構築し、当初の仕事上の関係と友情を結んだ」と語った。

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フロリダの別荘敷地内を散策する米中首脳(7日)

Bloomberg.

  共産党指導部の刷新が見込まれる党大会を秋に控え、習主席にとってはトランプ大統領から友好的な言葉を引き出しただけで成功と言える。選挙戦以来、トランプ大統領が中国批判を続けてきたことを考えれば、米中関係が当面安定した状況に見えることは成果として小さくない。

  しかし、依然として残る難題は、両国間の経済・安全保障上の問題が貿易戦争や軍事衝突に発展する前に、早急に共通の利害を見いだすことだ。特に米国がシリア攻撃に乗り出したことを考慮すれば、北朝鮮の核の脅威への対応が恐らく喫緊の課題だ。

  ハーバード大学アジアセンターのウィリアム・オーバーホルト上級研究員は、北朝鮮への対応について、「これは引き続き、米中関係にとって波乱を引き起こし得る大きな問題だ」と述べた上で、「米中首脳会談が現状維持で合意したことは明らかだ」と指摘した。

  今後、米中関係で火種となり得る問題は貿易、為替、鉄鋼、台湾問題。貿易では、100日以内に貿易不均衡への改善策を取りまとめることで両国は合意したとロス商務長官が明らかにした。またムニューチン財務長官は近く公表されるレポートで、為替操作国の認定に関する判断が取り上げられると述べた。

  米シカゴ大学のダリ・ヤン教授(中国・政治経済)は、中国側としては習主席がトランプ大統領の怒りをなだめるためにわざわざフロリダ州まで出向いたと受け取られるのではないかと恐れていたが、これは取り越し苦労だったようだと指摘。「習主席は満足して帰国したはずだ。両国は重要な交渉プロセスのスタートラインにちょうど立ったと言えるだろう」と説明した。

原題:Xi Buys Time With Trump as Tensions Loom Over North Korea Threat(抜粋)

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