4月10日の欧州マーケットサマリー:ストックス600横ばい、仏債下落
欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の 通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.0599 1.0591 ドル/円 110.94 111.09 ユーロ/円 117.59 117.65 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 381.25 -.01 .0% 英FT100 7,348.94 -.43 .0% 独DAX 12,200.52 -24.54 -.2% 仏CAC40 5,107.45 -27.83 -.5% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 -.84% -.03 独国債10年物 +.21% -.02 英国債10年物 +1.08% +.00 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,250.05 -16.40 -1.31% 原油 北海ブレント 55.76 +.52 +.94%
◎欧州株:ストックス600横ばい-仏選挙巡る観測でCAC下げる
10日の欧州株式相場はほぼ変わらず。指標のストックス欧州600指 数は前週末まで4営業日続伸していた。一方、フランス大統領選を巡る 最新の世論調査で、極左のジャンリュック・マランション候補の支持率 上昇が示されたことを受け、同国のCAC40指数は下げた。
ストックス600指数は前週末比変わらずの381.25で終了。CAC40 指数は0.5%下落。大統領選の第1回投票まで2週間足らずの段階で政 局を巡る懸念が再燃し、幅広い資産クラスが売られる展開となった。政 治リスクに敏感な南欧市場も圧力を受け、スペインのIBEX35指数 は0.9%、イタリアのFTSE・MIB指数は0.5%それぞれ下げた。
フランス国債はこの日下落し、ドイツ国債に対する上乗せ利回り幅 (スプレッド)は2月以降の最大に広がった。オピニオンウェイの日次 世論調査によれば、第1回投票でのメランション氏の支持率は2ポイン ト上昇し18%となった。
ブラックロックのロンドン在勤グローバル最高投資ストラテジス ト、リチャード・ターニル氏は10日のリポートで、「政治的な不透明感 でリフレ取引を足踏み状態にしている可能性があるが、マクロ経済が最 終的により重要視されるだろう」とし、「米株はリフレ局面の成熟を完 全に織り込んでいる。欧州と日本、新興市場の株式により良い機会が見 いだせるだろう」と語った。
個別銘柄では、英豪系鉱山会社BHPビリトンが2.2%上昇し、3 週間ぶりの高値を付けた。エリオット・マネジメントはBHPが事業分 離を進め、投資利益を押し上げるように呼び掛けた。 原題:European Stocks Steady as Investors Weigh French Election Risk(抜粋)
◎欧州債:大統領選挙懸念で仏国債下落-ドイツ債とのスプレッド拡大
フランス大統領選挙をめぐり新たなリスクが意識され、10日の市場 でフランスの国債と株は下落。ユーロのボラティリティーが上昇した。
大統領選をめぐる最新の世論調査で、極左のジャンリュック・メラ ンション候補の支持率が高まり、23日実施の第1回投票の闘いは四つど もえの様相を呈し始めた。決選投票が共産党系のメランション氏と反ユ ーロを掲げるルペン国民戦線(FN)党首の対決となる可能性すらわず かながら浮上した。
「メランション氏という新たな選挙リスクはフランス国債の助けに ならない」と、ABNアムロ・グループのストラテジスト、キム・リウ 氏が述べた。
フランスとドイツの10年債利回り格差は72ベーシスポイント(b p)に拡大。2週間物のユーロの対ドルボラティリティー(予想変動 率)は一時、3カ月余りで最高の10.60%を付けた。フランス株の指標 のCAC40指数も下落。
ドイツ10年債利回りは0.9bp低下の0.22%。フランス10年債は4.5 bp上昇の0.94%。 原題:French Election Risk Reawakens as Bonds Drop, Volatility Jumps(抜粋) OATs Wider, Bunds Remain Range-Bound; End-of-Day Curves, Spreads