ティラーソン米国務長官は9日、米国には北朝鮮の「レジーム・チェンジ(体制転換)」に関心がないと述べた。北朝鮮の核兵器プログラムを巡る緊張が高まる中で、原子力空母カール・ビンソンをはじめとする米海軍の空母打撃群が朝鮮半島に向かっている。

  米海軍のウェブサイトに掲載された声明によると、シンガポールから北上中の同打撃群はカール・ビンソンや誘導ミサイル駆逐艦、誘導ミサイル装備巡洋艦などで構成される。当初はオーストラリアに向かう予定だった。

米原子力空母カール・ビンソン
米原子力空母カール・ビンソン
Photogrpaher: Aaron Tam/AFP via Getty Images

  米太平洋軍のデーブ・ベナム報道官は9日、「西太平洋で準備とプレゼンスを維持する慎重を期すための措置として、米太平洋軍はカール・ビンソンを中心とする打撃群に北上を命じた」と説明。「無謀さと無責任で不安定化を招くミサイル試射プログラムおよび核兵器能力を追求する北朝鮮が引き続きこの地域の最大の脅威だ」と述べた。

  マクマスター大統領補佐官( 国家安全保障問題担当)は「FOXニュース・サンデー」で、空母打撃群を朝鮮半島に向かわせたのは「慎重を期す」ための措置だと発言。「北朝鮮は挑発的な行為を繰り返している。このならず者政権は今や核保有政権だ」と語った。

  マクマスター氏はさらに、中国の習近平国家主席とトランプ大統領がフロリダ州での首脳会談で、朝鮮半島の非核化の必要性で一致したと指摘。トランプ大統領は「そうした脅威を取り除くための全ての選択肢の準備を整えるようわれわれに求めた」と述べた。

  ティラーソン国務長官はABCの番組「ジス・ウイーク」で、米国は朝鮮半島の非核化を望んでいるが、「北朝鮮の体制を転換させる目標はない」と述べた。ただ、6日の米国によるシリア攻撃の決断を北朝鮮は留意すべきかとの質問に対し、「いかなる国」も「国際的な規範や合意に違反し、義務を果たさず、他国への脅威となれば、ある時点で対応が取られることになろう」と答えた。

  一方、北朝鮮の外務省報道官は米国によるシリア攻撃を「絶対に許されない」行為だと非難。無謀な行動から自国を防衛する能力を強化すると述べた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。

原題:U.S. Isn’t Planning North Korea ‘Regime Change,’ Tillerson Says(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE