米国で小売店舗閉鎖が加速、アマゾン独り勝ちの影響深刻に

  米国では、価格帯に関係なく小売り実店舗の閉鎖が記録的なペースで進んでいる。全米のショッピングモールでは空きスペースが目立つ一方だ。

  ディスカウント系では、約4000店舗を展開し2万2000人を雇用する靴小売りのペイレスが今週に入り連邦破産法11条の適用を申請し、数百店舗の閉鎖計画を発表した。高級衣料品ラルフローレンは、ニューヨーク5番街の「ポロ」旗艦店を閉鎖すると明らかにした。事情を知る関係者によれば、若者向けアパレルチェーンのルー21が月内にも破産申請する可能性がある。このほか、シアーズ・ホールディングス、メーシーズ、JCペニーなど大手百貨店による店舗閉鎖の動きも加速している。

  クレディ・スイス・グループのアナリスト、クリスチャン・バス氏によると、2017年の閉鎖店舗数は約2880店と、リセッション(景気後退)最中の08年の同期をすでに上回ったほか、16年同期の1153店を大きく超えた。このペースが続けは17年全体では8640店(08年は約6200店)が閉店に追い込まれる可能性もあると、バス氏は試算している。

  積極的なネット販売戦略を展開しているブランドでも、業界リーダーであるアマゾン・ドット・コムの高い成長についていくのに苦心している。調査会社イーマーケターによると、昨年の電子商取引売上高の内訳は53%がアマゾン・ドット・コム、それ以外の小売業者が47%だった。カウエンのアナリスト、オリバー・チェン氏は、成功と失敗を分ける決め手はオンラインでも実店舗でも顧客に前向きな体験を提供できるかどうかで、このため業者は「顧客に再度照準を合わせる」必要があると話した。

原題:Stores Closing at a Record Pace as Amazon Chews Up Retailers (1) (抜粋)

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