7日の東京株式相場は反発。米国雇用関連統計の堅調に加え、前日に年初来安値を付けた反動から見直し買いが入った。米軍によるシリア空爆を材料に国際原油市況が急伸し、鉱業や石油株が大幅高。決算評価のセブン&アイ・ホールディングスなど小売株の上げも目立った。

  TOPIXの終値は前日比9.59ポイント(0.6%)高の1489.77、日経平均株価は67円57銭(0.4%)高の1万8664円63銭。

  しんきんアセットマネジメント投信の鈴木和仁シニアストラテジストは、「米軍によるシリア攻撃は1度限りとの見方が広がり、過度な警戒は一服した。新規失業保険申請件数が予想以上に良い内容など米国のファンダメンタルズは堅調。世界景気、日米の企業業績も良く、目線は上向き」と話した。

東証外観
東証外観
Photographer: Tomohiro Ohsumi/Bloomberg

  米労働省が6日に発表した先週の週間新規失業保険申請件数は前週比2万5000件減少の23万4000件と、5週ぶりの低水準となった。市場予想は25万件。同日の米国株はS&P500種株価指数が0.2%高と堅調、10年債利回りはほぼ変わらずだった。

  7日の米市場では、今後の米金融政策に影響を与え得る3月の雇用統計が発表される。ブルームバーグ調査では、非農業者部門雇用者数は前月比18万人増の見込み。前月は23万5000人増だった。

  前日の日本株はTOPIX、日経平均とも年初来安値を更新していたため、きょうは目先のリバウンドを狙った買いも入り、日経平均は朝方に188円高まで上げ幅を広げた。東海東京調査センターの仙石誠マーケットアナリストは、前日の下げは空売り投資家が地政学リスクを材料に仕掛け的な売りを行ったためとし、きょうの反発で「仕掛けが失敗に終わる可能性が高い」とみる。

  米国がシリア・アサド政権の化学兵器使用に対抗し、シリア内軍事施設などに巡航ミサイルによる攻撃を行ったと市場に伝わった午前10時10分すぎ以降、相場状況が一変。為替市場ではリスク回避のドル売り・円買いが広がり、株式も先物主導で急失速し、両指数はマイナス圏に転じる場面もあった。ただ、その後は徐々に落ち着きを取り戻し、一時1ドル=110円10銭台まで円が強含んだドル・円は110円台半ばまで反転、米長期金利は時間外で上昇した。

  明治安田アセットマネジメントの杉山修司チーフストラテジストは、「経験則からも、株価の中期的なトレンドを形成するのは地政学リスクではなく、ファンダメンタルズ」と指摘。来週は景気拡大期待に支えられ、株価の堅調推移を予想する。

  一方、近隣の北朝鮮情勢については警戒感がなおくすぶる。マネックス証券の広木隆チーフ・マーケットストラテジストは、「北朝鮮では15日に金日成生誕105周年を祝う軍事パレードが実施される見通しで、ミサイル発射への警戒感は残る」と言う。シリア情勢に関しても、大引け前にはロシアのプーチン大統領が米シリア空爆を侵略とみなすと発言したとのインタファックス通信の報道があり、予断は許さない。

  東証1部33業種は鉱業、石油・石炭製品、小売、その他金融、不動産、繊維、海運、パルプ・紙など31業種が上昇。空運とその他製品の2業種は下落。鉱業や石油は、米軍のシリア空爆を受け、アジア時間7日のニューヨーク原油先物が急伸したことが材料視された。

  売買代金上位では、好決算と米コンビニ事業の買収が評価された7&iHD、ゴールドマン・サックス証券が中国成長の可能性を再確認できたと業績予想を上げたニトリホールディングスが高い。通販大手のアマゾン・ドット・コムの当日配送サービスの受託から撤退する方針を固めた、と報じられたヤマトホールディングスのほか、国際石油開発や楽天も買われた。半面、マッコーリー証券が投資判断を下げたSCREENホールディングスは売られ、任天堂や村田製作所も安い。

  • 東証1部の売買高は24億145万株と昨年12月12日以来、売買代金は2兆7655億円と先物の特別清算指数(SQ)算出日だった3月10日以来の多さ
  • 値上がり銘柄数は1475、値下がりは430
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