4月5日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドル下げに転じる、FOMC議事録公表後に上昇も続かず

  5日のニューヨーク外国為替市場ではドルが対円などで小幅安。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表直後にこの日の高値に上昇したが、間もなく下げに転じた。議事録では大部分の当局者がバランスシートの縮小開始につながる政策変更の年内実施を支持したことが明らかになった。

  ドルは対円で今月初めて上昇する場面もあったが、上げを失った。バランスシートに関する言及で利上げペースが弱まるとの見方が強まったことが背景にある。朝方は3月の民間雇用者数が大幅増となり、7日発表の雇用統計が経済の力強さを示すとの思惑につながり、ドルの買い材料となった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは対円で前日比0.1%安の1ドル=110円70銭。対ユーロでは0.1%高の1ユーロ=1.0663ドル。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下。

  ユーロは対ドルで100日移動平均である1.0624ドルの支持線に向けて下落したが、議事録で漸進的な利上げ見通しがあらためて示されたために戻した。

  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが発表した給与名簿に基づく集計調査によると、3月の米民間部門の雇用者数は26万3000人増加。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万5000人増だった。7日発表の雇用統計で非農業部門雇用者数は18万人増が予想されているが、上振れの可能性が高まった。過去1年、ADP雇用統計と労働省発表の雇用者数の相関関係は強まっている。

  ニューバーガー・バーマンのシニア・ポートフォリオ・マネジャー兼金利世界責任者、タノス・ バーダス氏は、他の主要10通貨に対して今後3ー4年、「ドルはなお大きな上昇基調にある」と予想した。

  ドルは対円で、今週乗り換えが進んでいる行使価格111-112円の大型オプションに絡んだ売りで上昇がさらに限定的になる可能性がある。
原題:Dollar Declines From Highs as Fed Favors Shrinking Balance Sheet(抜粋)

◎米国株:下落、終盤で上げ失う-FOMC議事録や下院議長発言で

  5日の米国株は下落。取引終了前90分で、それまでの値上がり分を失った。ダウ工業株30種平均は一時198ドル上げていた場面もあったが下げに転じた。トレーダーは利上げ軌道を再考したほか、トランプ政権の税制改革の実現性を見直した。

  S&P500種株価指数は0.3%安の2352.95。ダウ工業株30種平均は41.09ドル(0.2%)安の20648.15ドル。
  終盤に入ると銀行とエネルギーが特に大きく変動した。S&P500種業種別11指数のうち金融は0.7%安、一時は1%超上げていた。11指数の中で公益事業と不動産は唯一上昇した。米連邦準備制度理事会(FRB)が5日公表した連邦公開市場委員会(FOMC、3月14-15日開催)議事録を手掛かりに米10年債利回りが低下したことが強材料だった。

  ロイター通信によると、ライアン米下院議長はイベントの質疑応答で、税制改革について医療保険制度の見直し以上に時間を要する可能性があると述べた。

  ジョーンズトレーディングのグローバル市場ストラテジスト、ユーセフ・アッバシ氏は、投資家は米金融当局が予想よりも早期に再投資を終了する可能性や、引き続き政局不安などを注視していると指摘した。 

  4月に入りS&P500種構成銘柄の予想株価収益率(PER)は17.6倍を上回ってる。MSCIオールカントリー・ワールド指数(ACWI)は同約16倍となっている。  
原題:U.S. Stocks Reverse Gains After Fed, Ryan Comments as Bonds Gain(抜粋)

◎米国債:上昇、利回り差は拡大-金融当局のバランスシート計画で

  5日の米国債相場は上昇。イールドカーブ(利回り曲線)はスティープ化した。3月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で、4兆5000億ドル(約500兆円)規模のバランスシート縮小を年内に始めることを大部分の当局者が支持したことが明らかになった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 低下の2.34%。5年債と30年債の利回り差は昨年9月以降で最長の5営業日連続で広がり、113bpとなった。

  議事録では、「大部分の参加者は、フェデラルファンド(FF)金利の漸進的な上昇が継続すると予想し、FOMCの再投資政策の変更が年内に適切になる可能性が高いと判断した」と記された。

  バランスシートに関しては、参加者は概して米国債と政府機関保証の住宅ローン担保証券(MBS)の両方について、再投資を段階的に終了、もしくは単に終了することが望ましいとの考えを示したとされた。

  TDセキュリティーズの世界金利戦略責任者、プリヤ・ミスラ氏は「市場はバランスシートの再投資終了について、利上げ回数の減少を意味すると解釈した」と述べた。

  給与明細書作成代行会社のADPリサーチ・インスティテュートが5日発表した給与名簿に基づく集計調査によると、3月の米民間部門の雇用者数は26万3000人増加。前月は24万5000人増と、速報値の29万8000人増から下方修正された。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は18万5000人増だった。

  三菱UFJセキュリティーズのジョン・ハーマン氏はADP統計発表後のリポートで、労働省が7日発表する3月の米雇用統計について、過去の例に基づくと雇用者数は市場予想を下回るケースが多いものの、現在市場で見込まれている18万人増は悲観的過ぎるように思われると指摘した。
原題:Treasuries Rally, Yield Curve Steepens on Fed Balance Sheet Plan(抜粋)

◎NY金:反落、ADP雇用者の伸びが市場予想を上回る

  5日のニューヨーク金先物相場は反落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は前日比0.8%安の1オンス=1248.50ドルで終了。

  備考:3月米ADP民間雇用は26.3万人増、建設・製造業が良好-教育は減少。

  ADP統計は「経済の若干の強さを示唆している」-RJOフューチャーズのシニアマーケットストラテジスト、フランク・コリー氏。

  7日の米雇用統計で経済が順調であることが示されれば、「金からの資金引き揚げがもう少し進むだろう。市場はある程度下げてもおかしくない」。

  銀先物も下落。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウムは上昇、プラチナは値下がり。
原題:Gold Drops as ADP Data Shows U.S. Added More Jobs Than Expected(抜粋)

◎NY原油:続伸、1カ月ぶり高値-製油所稼働率の上昇を好感

  5日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続伸。米エネルギー情報局(EIA)の週間統計では先週の国内原油在庫が過去最高水準に増えたことが判明したが、製油所での需要増大で数週間以内には供給増に歯止めがかかるとの観測で買い優勢となり、ほぼ1カ月ぶり高値をつけた。

  ジョン・ハンコック(ボストン)でエネルギー・公益株中心のポートフォリオを運用するジョー・ボゾイアン氏は、「恐らくこれらの数値の先に目が向けられ、製油所の稼働率が持ち直しているので3-4週間は在庫取り崩しがあるはずだと考えられているのだろう。さもなければ相場は下落していたはずだ」と電話インタビューで述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は前日比12セント(0.24%)高い1バレル=51.15ドルで終了。終値としては3月7日以来の高水準だった。ロンドンICEの北海ブレント6月限は19セント高い54.36ドルで取引を終えた。
原題:Oil Closes at 1-Month High as Refinery Boost Offsets Supply Gain(抜粋)

◎欧州株:ほぼ変わらず-石油・ガス株に買い、自動車株は下げる

  5日の欧州株式相場はほぼ変わらず。鉱業株と石油・ガス銘柄が買われた一方、自動車関連銘柄は下落した。

  指標のストックス欧州600指数は380.09で引けた。前日比では0.1%未満の上げにとどまったものの、過去7営業日で6回目の上げとなった。この日は一時は0.4%上昇した。3月の米民間雇用者数が2014年12月以来で最も増加したことが手掛かり。銅相場高を背景に鉱業株は続伸。原油値上がりを好感して石油・ガス株も上げた。

  アクセンド・マーケッツのアナリスト、マイク・ファンデュルケン、ヘンリー・クロフト両氏はリポートで、「原油一段高がセンチメントを押し上げた」と発言。米金融政策正常化と今年の利上げ見通しの手掛かりを得るため、この日公表される3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録も注目されていると付け加えた。
  
  ストックス600指数の業種別指数の中で、自動車銘柄指数の下げが最もきつかった。3日間の下げ幅は1月以降最大となった。
原題:Europe Stocks Little Changed as Energy Shares Rally, Autos Fall(抜粋)

◎欧州債:まちまち-PMIで下げた英国債がドイツ国債を圧迫

  5日の欧州債市場では中核国債はほぼ変わらずで終了。ドイツ国債先物はやや下げた。力強い内容だった購買担当者指数(PMI)で英国債が売りを浴びたことが重しで、バイトマン独連銀総裁の発言で下げ幅を一時広げた。

  フランス国債は午前に上昇。大統領選候補者が出席した4日の公開討論会でルペン国民戦線(FN)党首が苦戦したことによる安心感が支援材料となった。

  強いPMIで英国債が売りを浴びた。超長期債の発行を来週に控えて年限が長めのパフォーマンスは低調。ドイツ国債とイタリア国債は一時下げた。バイトマン総裁はECBが引くべき時が近づいているとし、今後1年の間に債券購入が終われば歓迎するだろうと語った。
原題:EGBs Mixed, Gilts Weigh on Bunds; End-of-Day Curves, Spreads(抜粋)

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