4日の東京株式相場は反落し、TOPIXは4カ月ぶりの安値。自動車販売の下振れで米国経済に対する楽観的な見方が後退し、米金利の低下や為替のドル安・円高推移も嫌気された。輸送用機器株のほか、鉄鋼や非鉄金属など素材株、海運株といった景気敏感セクター、証券や銀行株が安い。

  TOPIXの終値は前日比12.49ポイント(0.8%)安の1504.54と昨年12月7日以来、日経平均株価は172円98銭(0.9%)安の1万8810円25銭と1月24日以来の安値水準に沈んだ。

  ちばぎんアセットマネジメントの加藤浩史シニア・ポートフォリオ・マネジャーは、「3月の米自動車販売は弱い。米国の景気サイクルがピークに近づきつつある、との見方が一部で出ている」と指摘。機関投資家による期初の益出しとみられる売りが続き、「早めに売った方が得とみて、利益を確定する動きが強く出ている」との認識を示した。

東証内
東証内
Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg

  自動車メーカー各社が3日に発表した米国の3月販売統計によると、米フォード・モーターなどの販売が大きく落ち込み、トヨタ自動車は前年同月比2.1%減、ホンダは0.7%減と市場予想を下回った。調査会社オートデータの発表では、3月の米自動車販売は年率換算で1660万台とアナリスト予想の1720万台に届かなかった。

  大和証券投資戦略部の高橋卓也シニアストラテジストは、「昨年12月まで調子の良かった米自動車マーケットは天井を打った可能性がある。販売奨励金を積んでも台数が伸びず、日本株の先行きに影を落とす」と言う。

  米自動車販売の軟調を材料に3日のロンドン金属取引所では鉛や銅相場が軒並み下落し、米国株も自動車株中心に小幅に下げた。このほか、米供給管理協会(ISM)の3月の製造業総合景況指数も57.2と前月の57.7から低下した。3日の米10年債利回りは2.32%へ低下、2月27日以来の低水準となっており、大和証の高橋氏は「週末の米雇用統計で平均時給が鮮明に伸びない限り、利上げペース加速への期待は盛り上がらず、米長期金利低下の流れは変わらない」とみている。

  きょうの為替市場では円買いが優勢、ドル・円は一時1ドル=110円30銭台と1週間ぶりのドル安・円高水準に振れた。三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジストは、「為替がゆっくり円高方向になっているのが日本株にじわじわ効いている」とし、円高の背景にはトランプ政権の政策実効性に対する懸念、米国の赤字削減に対し政治的プレッシャーが強くなるとの見方がある、と話した。

  この日の日本株は、TOPIXが午後に一時1495.52と日中ベースでおよそ3カ月ぶりに1500ポイントを割り込み、日経平均の下げ幅も200円を超える場面があった。大引けにかけやや下げ渋ったが、全般的に売り圧力が高まっており、リスク資産圧縮の影響を受けやすい小型株の下げが顕著。TOPIXの時価総額と流動性別指数ではコア30の0.6%安に対し、スモール指数は1.3%安。東証マザーズ指数は3.2%安と下落率が大きかった。

  東証1部33業種は海運、証券・商品先物取引、非鉄、鉄鋼、輸送用機器、ガラス・土石製品、銀行など29業種が下落。石油・石炭製品、陸運、電気・ガス、パルプ・紙の4業種は上昇。売買代金上位では、メリルリンチ日本証券が上場廃止リスク高まったと指摘した東芝が大幅続落。四半期決算が市場予想を下回ったキユーピーも急落した。任天堂や日産自動車、第一生命ホールディングス、野村ホールディングス、マツダ、JFEホールディングスも安い。

  半面、今期営業利益計画が市場予想を上回ったしまむらのほか、JR東海やニトリホールディングスは高い。石川製作所や豊和工業など低位防衛関連銘柄が急伸。前日にロシアのサンクトペテルブルクで地下鉄爆発事件があり、テロの脅威や地政学リスクを材料視する動きもあった。

  • 東証1部の売買高は22億6050万株、売買代金は前日比13%増の2兆5741億円
  • 値上がり銘柄数は325、値下がりは1620
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE