【個別銘柄】統合見送り森永2社急落、東芝大幅高、格上げ東ガス上昇

更新日時

31日の日本株市場で、株価変動材料のあった銘柄の終値は次の通り。

  森永2社:森永乳業(2264)が前日比150円(15%)安の826円でストップ安、森永製菓(2201)が6.8%安の4940円。経営統合を見送ると30日に発表。それぞれの事業戦略に注力し経営基盤を強化することを最優先とするべきと判断した。クレディ・スイス証券の森将司アナリストは、統合への期待が高まっていただけに、きょうの株式市場では失望されるだろう、と指摘。森永菓はコンビニなど強力な販売チャネルを持ちマーケティングもうまいため、統合メリットが大きかったと推察される森永乳の方が、株価の下げが大きくなりそうだとみていた。

  東芝(6502):5.8%高の241.4円。分社する半導体メモリー事業に対し、米投資ファンドのシルバーレイク・パートナーズなどが2兆円程度の高い買収額を提示したもよう、と31日付の日本経済新聞朝刊がと報じた。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、発表になった傘下の米ウェスチングハウスの破産法申請などで、今期の赤字額が1兆100億円程度で確定しそうなほか、メモリー事業の入札に2兆円程度と高い値段の札が入っているとの報道が好材料と指摘。ただ、基本的に新規の買いはほとんどなく、空売りしていた個人などの買い戻しが中心とみる。

  東京ガス(9531):2.8%高の506.6円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は30日に投資判断を「中立」から「オーバーウエート」、目標株価を570円から590円に引き上げた。4月から始まる都市ガス小売全面自由化を踏まえ、東京電力エナジーパートナーの新規参入タイミングが7月と遅いことなどで、東ガスの都市ガス供給エリアへの新規参入事業者は同証予想よりも少ないと指摘。これにより競争による販売価格低下は、同証想定よりも少なくなる可能性が高いとみる。2018年3月期経常利益予想を700億円から750億円、再来期を813億円から863億円に増額した。

  宅配ロッカー関連株:アルファ(3434)が10%高の2000円、ダイケン(5900)が2.2%高の989円。ヤマト運輸は再配達対策のため、セブン-イレブンの一部店舗に荷物を受け取る専用のロッカーを設置する、とNHKが31日報道した。4月中旬から順次、東京都内の30店舗に試験的に設置するとしている。アルファはロッカーなど、ダイケンは宅配ボックスなどを手掛けて おり、宅配ロッカー市場拡大への期待が先行した。

  大日本住友製薬(4506):3.7%安の1838円。JPモルガン証券は30日に目標株価を1300円から1100円に変更した。2021年度まで5年間のディスカウントキャッシュフロー(DCF)分析から算出。新薬の貢献を織り込んでも、19年1月の米国でのラツーダ特許切れの影響は相殺できないと指摘し、21年度の営業利益は18年度の533億円に比べ50%の大幅減益になるとみる。投資判断は「アンダーウエート」を継続した。

  良品計画(7453):2.8%高の2万4390円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は30日に新規「オーバーウエート」に格付けした。「無印良品」ブランドは国内・海外で高い知名度を有し、安定したファン層を抱えていると指摘。安定度の高い国内事業、東アジアで成長が期待できる数少ない専門店など、株価上昇のドライバーとなってきた東アジアの業績が18年2月期以降伸長することによりあらためて評価が高まるとみる。18年2月期営業利益は428億円(会社計画380億円)、19年2月期は471億円を予想する。

  オカモト(5122):5.6%高の1191円。CLSA証券は投資判断「買い」で30日に調査を開始した。アジア地域での高級コンドームのシェア拡大やオカモトブランドの世界的認知度の向上、自動車の内装パネルなど同社技術の応用範囲の拡大を評価。 自社株買いや増配の可能性など株主還元の積極化も追い風になるとみる。 目標株価は1500円。

  タクマ(6013):6.5%高の1089円。東海東京調査センターは30日に投資判断を「中立」から「アウトパフォーム」、目標株価を1020円から1300円に引き上げた。大平光行シニアアナリストは、向こう3年程度は一般ゴミ焼却炉の更改需要が見込めるうえ、売電業者などからのリピート需要でバイオマスプラントの大型化も期待できる、とみる。

  オールアバウト(2454):100円(15%)高の757円でストップ高。日本テレビ放送網(日テレ)との資本・業務提携を30日に発表した。日テレのコンテンツ資産などを活用したインターネット事業の取り組みを共同で推進。日テレはオールアバウト株25.01%をリクルートホールディングス(6098)とヤフー(4689)から取得する。

  エフピコ(7947):4.7%高の5180円。野村証券は投資判断を「中立」から「買い」、目標株価を4650円から6090円に引き上げた。市場成長が見込めるレンジ対応の食品容器に強みがある上、 自社で物流機能を保有することから物流費の上昇局面では競合と比較してコスト競争力がある点を評価。オリジナル製品の拡販で18年3月期、19年3月期と力強い業績拡大が続き、中期EPS成長率は年率10%と高いと分析した。

  CRI・ミドルウェア(3698):13%安の2675円。17年9月期営業利益予想を3億9000万円から2億7000万円に下方修正する、と31日午後に発表した。上期の売り上げと利益がともに当初計画を下回る見通しとなった上、下期も急速な売り上げ拡大は見込めないという。上期は、新規分野で商談から受注獲得まで時間を要し、ゲーム分野の海外展開の立ち上げの遅れが影響した。

  ネットマーケティング(6175):31日にジャスダック市場に上場。初値は公開価格の1140円を36%上回る1552円。アフィリエイト(成果報酬型)広告の専業代理店事業を中心に、メディア事業ではフェイスブックを利用した恋愛マッチングアプリ「Omiai」も運営。 17年6月期の連結売上高計画は前期比7.8%増の95億1500万円、営業利益は41%増 の3億8500万円、EPSは39.2円。終値は1630円。

  ユーザーローカル(3984):30日に東証マザーズ市場に新規上場し、上場2日目に付けた初値は公開価格2940円の4.3倍に当たる1万2500円だった。ビッグデータ分析システムの研究開発のほか、ソーシャルメディア解析ツールの「Social Insight」の提供、顧客サポート業務を人工知能で自動化する「サポートチャットボット」などを販売する。終値は1万2470円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE