債券相場は下落。長期金利は2週間ぶり高水準を付けた。日本銀行が夕方発表する4月の国債買い入れ運営方針で購入金額のレンジが引き下げられることへの警戒感に加えて、来週の10年債入札に向けた売りが相場の重しとなった。

  31日の長期国債先物市場で中心限月6月物は、前日比1銭安の150円36銭で開始。直後に150円38銭を付けた後、徐々に軟化して150円26銭まで下落。結局は9銭安の150円28銭で引けた。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「今日はオペの運営方針発表を控えてちょっと慎重なようだ。買い入れレンジを下げることに対する警戒感と、来週の10年債入札に対する警戒感から若干甘い展開だ」と話した。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値より0.5ベーシスポイント(bp)高い0.065%で始まり、その後0.07%と17日以来の高水準を付けている。4月4日に10年債入札が実施される。発行額は前回から1000億円減額の2兆3000億円程度となる。

  2年物375回債利回りは1.5bp高いマイナス0.19%と、新発債として2カ月ぶりの水準まで上昇した。新発5年物131回債利回りは1.5bp高いマイナス0.12%と、約2週間ぶりの水準まで売られた。

日銀オペ方針

  日銀はこの日の午後5時に「当面の長期国債等の買い入れの運営について」を発表する。4月の残存期間1年超5年以下、5年超10年以下、10年超の各ゾーンの実施頻度や日程、買い入れ額のレンジの引き下げがあるかどうかが注目されている。

  オペ方針について、JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は「特に残存5年以内を中心に要注意の姿勢でみておく必要がある」と指摘。「減額のスピードを推し量る目安になるからだ。国債市場で波乱の芽があるとすれば5年以下のゾーンだろう」と述べた。  

  岡三証の鈴木氏は、「基本的に発行減額につれて買い入れ額も減っていくのは仕方がない。ただ、年度末の需給要因が剥落したのか中期債利回りも上昇しており、日銀のオペ減額は様子を見ながらだろう。減額で利回りが大きく上昇するようなことがあれば日銀の意図に反するので元に戻すだろうし、そんなに心配しなくていい。結局、10年金利がゼロから0.1%の間にあればいいということではないか」と述べた。

米金利上昇

トランプ米大統領
トランプ米大統領
Bloomberg

  30日の米債相場は反落。米10年国債利回りは4bp上昇の2.42%程度。昨年第4四半期の米実質国内総生産(GDP)確定値が改定値から上方修正されたことや、原油相場の上昇を受けてインフレ期待が高まったことが売り材料となった。

  JPモルガン・アセットの塚谷氏は、「米国ではトランポノミクスに不透明感が漂う半面、実体経済は堅調で企業や家計の信頼感は強い。市場はリスクオフかリスクオンか迷っている」と指摘。その上で、「国内景気は徐々に回復してきたが、本当に物価が上がるのか疑心暗鬼だ」と話した。

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