アマゾン・ドット・コムは今年5月に世界の大手消費財ブランドの代表をシアトルの本社に招き、ウォルマート・ストアーズやターゲット、コストコなどの小売店を介さず、ネットで消費者への直販を始めることのメリットを訴える。

  ブルームバーグはこのほど、アマゾンが今年5月に3日間の会合を開催し、ゼネラル・ミルズやモンデリーズ・インターナショナルなど消費財大手の幹部が参加を予定しているとの情報を入手した。参加者はアマゾンの商品発送センターを見学し、アマゾンの世界コンシューマー事業責任者、ジェフ・ウィルケ氏のプレゼンテーションを聞く予定だ。

  アマゾンは人気商品のデザインや梱包、搬送の方法を長い間決定付けてきた大手ブランドと実店舗ベースの小売り各社との関係を一変させたい考えだ。この試みが奏功すれば、大手ブランドは実店舗の棚でどう商品を目立たせるかはあまり強く意識しなくなり、その代わり消費者の手元まで迅速に配送することが可能な商品デザインの考案を重視するようになる。こうしたブランドを展開する大手企業はそのような変化を実験的に試してきたため、シアトルの会合は共感を呼ぶとみられる。

  ブルームバーグが入手した食品加工大手への招待状でアマゾンは、「時代は変わりつつある。消費者直販事業用にデザインされたサプライチェーンで顧客の経験と世界的な効率が向上できると、アマゾンは考えている。これを達成するには大胆な発想の転換が必要だ」と述べた。

  年間売上高8000億ドル(約88兆9900億円)規模とされる食品・消費財市場は今も、ウォルマートなどの従来型小売業者が支配し、アマゾンはまだ食い込めていない。ブランド側がネット販売を念頭に入れた梱包・運営方法を採用してくれれば、アマゾンから都市部の消費者のもとへ1時間以内に商品を配達するのが容易になり、消費者が実店舗に足を運ばなくても欲しいものをすぐに手に入れることができるようになる。

  5月の会合ではスポーツ用品メーカー大手、米ナイキのエリック・スプランク最高業務責任者(COO)が講演を行う予定だ。ナイキはすでにアマゾン内にストアを持ち、消費者直販を実験的に行っている。

  スライス・インテリジェンスのアナリスト、ケン・カッサー氏は、大手ブランドと従来型小売業者には長い時間をかけて確立した関係あるが、製造業者に業務の在り方を再考させる力がアマゾンにはあるとの見方を示した。アマゾンの買い物客数は3億人にのぼり、他のブランドがアマゾンでの販売を渋る場合は自社ブランド製品を作って売ることもできる企業だとし、「こうした企業は何よりも恐怖心から、注意を払わざるを得なくなるかもしれない」と話した。

原題:Amazon Wants Cheerios, Oreos and Other Brands to Bypass Wal-Mart(抜粋)

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