30日の東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=111円台前半を中心に推移。仲値需要や米金利の持ち直しでドル買い・円売りが先行したが、午後に入り日本株が下げ幅を広げたのに伴い、伸び悩む展開となった。

  ドル・円は午後4時52分現在、前日終値とほぼ変わらずの111円06銭。午前10時すぎには4営業日ぶり高値となる111円43銭までドル買い・円売りが進んだが、午後に入ると徐々に上げ幅を縮小し、4時すぎには110円を割り込む場面も見られた。

  外為どっとコム総研の神田卓也取締役調査部長は、年度末を越えるまではフロー中心の展開となりがちと指摘。その上で、「期明けとともに次の動きを見極めたいという動きになる」とし、「トランプ大統領が今後どのような経済対策を打ち出してくるかも含めて、米経済情勢の行方が一番の鍵になってくるだろう」と話した。

  30日の東京株式相場は下落し、日経平均株価は154円安で取引を終えた。一方、米10年債利回りはアジア時間30日の時間外取引で2.4%付近まで上昇したが、その後2.37%付近まで低下している。

  米国ではこの日、昨年10-12月の国内総生産(GDP)確定値が発表される。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値は、前期比年率2%増と改定値の1.9%増から小幅上方修正の見通し。来週は3月の米供給管理協会(ISM)製造業景況指数や雇用統計など注目の経済指標の発表が予定されている。

  みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは、「これまでトランプ米大統領の執行能力がテーマだったが、徐々に来週の米経済指標に視線が移り始めており、そうするとドル売り一辺倒が少し巻き戻される展開になりやすい」と予想。その上で、ドル・円は111円半ばを超えると「一方的な下落が終わった感が強まる」が、目先は年度末で「動きづらいと思う」と語った。

  ユーロ・ドル相場は一時1ユーロ=1.0735ドルと21日以来の安値を付け、同時刻現在は0.3%安の1.0739ドル。欧州中央銀行(ECB)で複数の政策当局者が6月前に政策メッセージを変更することに慎重になっているとのロイター報道を受けて、ユーロ安・ドル高が進んだ前日の海外市場の流れが継続した。

  IG証券の石川順一シニアFXストラテジストは、フランスの大統領選などもあり不透明感が続く中、ECBは混乱を避けるため、緩和の維持を示すと予想。当面は金融政策の現状維持が続き、「6月以降に慎重に政策判断をしていくだろう」と話した。

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