中国の李首相、続投濃厚か-「核心」習氏の改革本気度に疑問の余地

  • 李氏が続投すべき重要な理由は継続性とコミットメントだとローチ氏
  • 「習氏は李氏を事実上脇に追いやった」とマグナス氏

中国の李克強首相の運が上向いているようだ。

  北京では何年もの間、李氏が首相から別のポストに移るかもしれないとの観測が広がっていた。習近平国家主席(共産党総書記)が、経済の専門家である李氏を経済運営から遠ざていたほか、2015年の中国株急落は、資源配分の「決定的な役割」を市場の力に委ねることを目指す李氏の取り組みに打撃を与えた。

  だが、そのような認識は変わりつつある。共産党は今年、最高指導部入れ替えの可能性がある5年に1度の党大会を開くが、中国の要人が執務する「中南海」を行き来する人々の間で最も広く受け入れられている説によれば、李氏は首相にとどまる公算が大きい。党大会に関する情報に詳しい当局者やアナリストへの取材で分かった。共産党は党大会の日程をまだ正式発表していない。

  米国での保護主義台頭や国内の経済改革といった課題が山積する中、李氏の首相再任は、安定を強く求める習氏の意向を投資家に再確認させ、市場重視の改革の声高な提唱も続くことになる。

  モルガン・スタンレー・アジアの会長だったスティーブン・ローチ氏は「李氏が2期目も首相にとどまる必要がある極めて重要な理由が2つあり、それは継続性とコミットメントだ。中国は構造的変革の方針を堅持しなければならず、リーダーシップの継続性が目標達成にとって重要だ」と述べた。

  ただ首相にとどまるとしても、李氏が改革を断行できるかどうかは不透明だ。今月開催された全国人民代表大会(全人代、国会に相当)での冒頭演説で、李氏は習氏を「核心」とする発言を繰り返し、最終的な権限を誰が握っているかを示唆した。

  オックスフォード大学中国センターのアソシエートでUBSグループのシニアアドバイザーでもあるジョージ・マグナス氏は「習氏は李氏を事実上脇に追いやった」と分析。改革に取り組む李氏の続投は国外で好ましいと受け取られるだろうが、「習氏にこれらの目標達成を本気で目指す意思があるかどうか、その意思が強固かどうか疑問の余地がある」と指摘した。

原題:China’s Li Seen as Unlikely to Lose Premier’s Job After All (1)(抜粋)

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