EU首脳:「秩序ある」英離脱目指す、不透明抑制に取り組む―共同声明

  • メイ英首相からの書簡を受領後直ちに声明
  • EUは4月29日に交渉離脱のガイドラインを承認へ

EU離脱通告のための書簡を手にするドナルド・トゥスク氏

Photographer: Jasper Juinen/Bloomberg

欧州連合(EU)のトゥスク大統領は29日、「秩序ある」英国のEU離脱を目指すと表明した。メイ英首相が離脱プロセスをスタートさせた後に発言した。

  EU加盟27カ国政府は英政府と「建設的に」作業をすると約束、離脱後も英国が「近しいパートナー」であることを望むと表明しているものの、離脱交渉には多くの難題がありそうだ。

  EU加盟国首脳らは共同声明で「われわれの第一の優先課題は英国の決定によって引き起こされたEU市民と企業、加盟各政府にとっての不透明感を最小限に抑えることだ」と表明した。英国の駐EU大使、ティム・バロー氏がこの日、リスボン条約50条を発動するメイ首相からの書簡をトゥスク大統領に手渡した。EU首脳は「秩序ある離脱に向けた全ての重要問題について集中的協議を開始する」と説明した。

  2年をかけての英国との交渉では、域内の大衆迎合主義台頭を抑え、通貨や防衛の問題で統合を深めていくEUの能力が問われる。域内第2の経済大国の離脱による通商や金融への悪影響を抑えることも課題だ。

  EU側は今後の交渉でまず、英国からの最大600億ユーロ(約7兆1600億円)の支払いや英国在住のEU市民の権利についての合意を目指す。アイルランド共和国と北アイルランドの国境の問題もある。

  これら3つの点で今後9―12カ月の間に前進すれば、その後は英国の離脱後の自由貿易協定について平行して協議でき得るとEU当局者らが示唆している。

  トゥスク大統領はEU側の交渉責任者、ミシェル・バルニエ氏の指針となる交渉ガイドラインを作成する計画で、加盟国が4月29日にこれを承認する予定。一方、欧州議会は優先課題をまとめた決議案を来週採決する。

原題:EU Leaders Vow to Seek ‘Orderly’ U.K. Withdrawal From Bloc (1)(抜粋)

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