商売繁盛でも中国の規制に戦々恐々-本土からの送金支援ビジネス

  • 本土からの2月の送金が16年末と比べ10-20%増えた-PFCE
  • 中国から15年初めから17年1月末までに推計1兆8000億ドル流出

商売は繁盛しているが、ディクソン・チャン氏は戦々恐々としている。

  同氏が勤める香港の両替商プロフェッショナル・フォーリン・カレンシー・エクスチェンジ(PFCE)では、中国本土からの2月の送金が2016年末と比べ10-20%増えた。

PFCEの店舗

Photographer: Anthony Kwan/Bloomberg

  中国本土・香港間の銀行口座を通じた送金を手助けする同社が銅鑼湾(コーズウェイベイ)に置く店舗で働くチャン氏は、「中国政府が資本規制をさらに強化し、人民元の一段安を望んでいると誰もが感じている。それで多く顧客がより素早く香港に資金を移そうとしている」と話す。

  「中国政府がこの事業を禁止する何らかの規制を打ち出すのではと心配している。まだ大丈夫だが、別の通貨からの収入を増やすことを図っている」という。

PFCEの店舗で紙幣を数える従業員

Photographer: Anthony Kwan/Bloomberg

  香港両替商を見れば、中国当局の守備範囲とその力の限界が分かる。本土側がこの種の送金に対する取り締まりを決意すれば、この業界を危機に陥れるかもしれない。

  ただそうした対応は本土の住民を動揺させ、本土からの資金流出圧力を悪化させる恐れもある。本土からの資金流出は3年に及ぶ元安を招くとともに、世界の市場を動かし、各国・地域の金融政策に影響を与え、香港からカナダのバンクーバーに至る各都市の資産価格を押し上げた。 

  アジア一の経済大国、中国から15年初めから17年1月末までに推計1兆8000億ドル(約200兆円)が流出。人民元は10%近く値下がりし、経済成長鈍化の中で本土資産のリターンが落ち込んだことが響いた。

PFCE店舗のモニターで為替レートを調べる顧客

Photographer: Anthony Kwan/Bloomberg

  資金流出に歯止めをかけようと当局は住民の外貨購入に対する検証を強化し、香港での保険商品購入を制限。だが香港の両替商はこうした規制をくぐり抜けるやり方を提供しており、中国の特別行政区である香港にいったん資金が移れば、本土当局の資本規制はなく、その資金はほぼどこへでも行くことが可能だ。

原題:China’s Underground Bank Crackdown Risks Hong Kong Headaches (1)(抜粋)

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