日本の個人投資家が、タンス預金をしていた資金を取り出しリスクのある証券に投資し始めている。

  国内債券のマイナス利回りと最近までは揺らぐ気配のなかった世界的株価上昇を背景とした日本のリテール投資家からの需要で、日経平均株価に連動する仕組み債の販売が1月に少なくとも3年ぶりの高水準となった。ソシエテ・ジェネラルが指摘した。

  これらのいわゆる売り出し債の発行はエネルギー価格下落と中国を巡る懸念がリスク回避ムードを引き起こした2015年半ばには24%減と低迷したが、流れが反転した。こうした仕組み商品は株価指数があらかじめ決められた日付に事前に設定された水準を上回っていれば買い手は大きな利益を得る。日経平均はドナルド・トランプ氏の米大統領選挙勝利以降に上昇し、ドル建てベースで17年ぶり高値に達した。このため、ノックアウト条項によって早期償還された証券もあり、日本の個人投資家たちがその資金を再投資することになった。

  1月の販売増は「既発の仕組み商品のかなりの部分が12月までにノックアウトになった結果かもしれない。日経平均は16年10-12月(第4四半期)に16%上昇した」と、ソシエテ・ジェネラルの株式デリバティブ調査責任者のビンセント・カソット氏らが23日付のリポートで分析した。

  発行された仕組み債の中でワーストオブバスケットの占める割合が35%と、14年上期の17%から増えたことも発行増の理由だとアナリストらは話している。こられは通常2、3の指数を参照しその中でリターンが最低のものに基づいて支払いが行われる。発行側が高利回り商品の組成に取り組んだ結果こうした債券の人気が高まったという。

  仕組み債はリスクのある商品なので、規制の対象となることもある。韓国では15年の中国株の大幅下落後に規則が強化された。当時は中国株に連動する商品を購入していた投資家の多くが元本を失った。韓国の投資家も日経平均連動の商品の購入に動く中、最大のウイークポイントは日本株の下落につながるような円高かもしれない。

原題:Mrs. Watanabe Nabs Structured Products, as Do Her Korean Cousins(抜粋)

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