米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は経営幹部の燃え尽き症候群への対応策を用意できたと考えている。同社の特別サービスに必要なのは生理学者と栄養士、管理職を指導するコーチ、そして10万ドル(約1100万円)だ。

  J&Jは企業の上級幹部が身体的、精神的、また感情面で最良の状態を維持できるようにするための集中プログラムを発売した。「プレミア・エグゼクティブ・リーダーシップ」というこのプログラムの下、幹部は各分野の専門家から手厚いサービスを受ける。まるで地球に帰還し、医療スタッフに取り囲まれる宇宙飛行士のようにだ。用意されたサービスの中には米メイヨー・クリニックでの腹部超音波検査や、栄養士による自宅訪問などが含まれる。

  プログラムを開発したJ&Jヒューマン・パフォーマンス研究所のロウィン・キビー所長は、「幹部らはスキルとツールの集まりではない。人間だ」とし、「こうした幹部の多くが、健康で回復力を備えた状態を保つ方法を身に着けないまま任務に就く」と話した。

  J&Jはこの1年、自社の経営幹部のうち7人を対象に「燃え尽き症候群」対策プログラムを試験的に実施してきた。最高経営責任者(CEO)が含まれていたかどうかはプライバシーを理由に明らかにしていない。同社はそのテストを経て、他のフォーチュン100企業に同プログラムの販売を開始した。値段は幹部1人当たり10万ドルだ。

  休まず働き続け世界を飛び回って最大級の成果を生み出す幹部を、企業はもちろん失いたくない。しかしこうした幹部は仕事についてのストレスも最大級なので、どうしても燃え尽きて去っていくことになる。CEBの調査によると、幹部の約半数は仕事内容が変わったり昇格した後1年半弱しか持たない。夜遅くや早朝に行われる電話会議による疲れに悩まされるほか、運動する時間も取れず、出張中などに体に悪いものを食べる羽目にもなる。その上、幹部という立場上、自分の問題について話せる相手もほとんどいない。

  プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は、米企業でCEOが突然その地位を去り、別の人を後任に就けることになった場合、株主価値が平均18億ドル失われるとのリポートを発表している。

原題:The $100,000 Anti-Burnout Program for CEOs(抜粋)

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