日本株が再び米経済成長見通しとドル・円相場に動かされつつある。米国で下院共和党がヘルスケア法案への支持が十分に集まらなかったために採決を断念したことから、トランプ米大統領の政策実行能力に対する懸念が高まり、27日のTOPIXは1%を超える下げとなった。円が1ドル=110円に向け上昇したこともあり、TOPIXは年初来の上げを大きく失った。

  米連邦準備制度理事会(FOMC)が利上げを進める中で、日本銀行の刺激策が支えとなるTOPIXは独自の道を歩むとみる日本株の強気派にとって打撃だ。企業の増益率が17%を超えるとの見通しも、円高と米経済を巡る地合いを克服できていない。
 
  SBI証券の鈴木英之投資調査部長は、トランプ大統領の公約に潜んでいたリスクが表面化しつつある今、適切なバランスをどこで見いだすかが問題になっていると話す。

  大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、投資家は景気や企業利益などのファンダメンタルズに焦点を絞るべきだと指摘。4月の企業利益が日米の株式相場の方向を予測する上で最も重要なポイントになり得るとみている。

  フィリップ証券の庵原浩樹リサーチ部長は「ヘルスケア法案を巡り、共和党内の溝が深まってしまった可能性がある」とし、米政権が税制改革に重点方針を転換したとしても、「党内の意見の食い違いを修正できるのかは不透明。トランプ米政権への期待がはく落しただけでなく、市場がこれまで描いてきた青写真の実現が難しくなった」と述べている。

原題:Escape Route Eludes Japan Stocks Still Hostage to U.S. Sentiment(抜粋)

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