債券相場は上昇する見通しだ。米トランプ政権の経済政策をめぐる先行き懸念を背景に前日の米国債相場が続伸した流れを引き継ぎ、買いが先行するとみられている。一方、年度末間近で取引は消極的になる可能性もあり、この日に行われる流動性供給入札で需給を見極めようとする雰囲気が出ている。

  28日の長期国債先物市場で中心限月6月物は150円台半ば付近での推移が予想されている。夜間取引は150円45銭と、前日の日中終値比2銭安で引けた。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは、「トランプ大統領の指導力への懸念を意識した米国市場の流れを受けて、買い先行でスタートしよう」と予想。「債券を積極的に売る理由がない中、今日予定されている流動性供給入札は、短い年限を中心にした品薄感などを背景に、5000億円を消化するだけの需要が容易に集まりそう」とし、米国市場と流動性供給入札の好結果を背景に強含みに推移する展開を見込む。

  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前日午後3時時点の参照値0.055%をやや下回る水準での推移が見込まれている。稲留氏は予想レンジを0.05%~0.055%としている。

  27日の米国債相場は続伸。米下院が前週末にヘルスケア法案の可決に失敗したことから、トランプ政権が減税などの政策を推進する能力に疑問が強まっている。10年債の利回りは前営業日比3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の2.38%と、昨年9月以降で初めて100日移動平均を下回った。

  財務省がこの日行う流動性供給入札は、残存期間5年超-15.5年以下の国債が対象で、発行予定額は5000億円程度となる。

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