日本銀行の黒田東彦総裁は24日、都内で講演し、現在の物価動向は2%上昇の目標には距離があり、「現時点において金融緩和度合いを緩める理由はない」と述べた。

  黒田総裁は、2017年度はエネルギー価格が消費者物価の前年比に対して小幅のプラス寄与になると見込まれるものの、押し上げは「あくまで一時的」であり、18年度にははく落すると分析。物価目標の実現には「基調的な物価上昇率が高まっていくことが不可欠だ」と述べた。

  物価上昇の勢いは「なお力強さに欠けている」とし、経済と物価は「下振れリスク」の方が大きいと説明した。物価目標の実現のため、現在は「現状のイールドカーブを維持し、 世界的な経済情勢の好転を生かしていくべき局面だ」と話した。

  昨年9月に導入した長短金利操作については「国債の買い入れは円滑に行われており、近い将来において問題が生じるとは考えていない」と述べた。将来的に日銀の国債買い入れが困難となり、長期金利がコントロールできなくなるといった市場の見方に対しては、否定的な見解を示した。

  また国債買い入れなど「日々のオペ運営によって、先行きの政策スタンスを示すということはない」と語った。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE