23日の東京株式相場は小幅ながら4営業日ぶりに反発。根強い企業業績期待や期末に向けた配当取りの動き、日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)買いの観測などから午後にかけ堅調となった。不動産や電力、食料品株など内需セクターのほか、石油株が高い。

  半面、米国の長期金利低下が嫌気され、銀行株は安く、円高警戒感でゴム製品や機械など輸出株の一角、海運株は軟調。株価指数の上値を抑制した。

  TOPIXの終値は前日比0.21ポイント(0.01%)高の1530.41、日経平均株価は43円93銭(0.2%)高の1万9085円31銭。

  ちばぎんアセットマネジメントの加藤幸祐運用部長は、「米共和党の話から判断し、オバマケアの代替法案の採決は厳しそうだが、事前に否決に備えた動きも出ているだけに、否決後に米国株がどこまで戻せるかが焦点」と話した。ただし、米国株に比べれば「日本株は割安。為替が1ドル=110ー115円のレンジを維持できるなら、来期上半期業績への影響は限定的。為替に影響されにくい好配当銘柄や低ボラティリティのディフェンシブ関連は堅調」ともみている。

株価ボード前
株価ボード前
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg

  米長期金利の低下や為替への警戒感を背景に、午前の日経平均はおよそ1カ月ぶりに一時1万9000円を下回り、TOPIXは午前の取引を小安く終えた。22日の米10年債利回りは一時2.373%と2月28日以来の水準に低下、前日の海外市場でドル・円は一時1ドル=110円70銭台と昨年11月以来、4カ月ぶりのドル安・円高水準を付けた。

  特に終日足を引っ張ったのは、22日の米金融株指数の続落が響いた銀行株の軟調だ。ちばぎんアセットの加藤氏は、「銀行株はグローバルで投資家がオーバーウエートしてきた。日本経済が回復し、日本主導でイールドカーブが良くなる話から買われたものではないため、米国でイールドカーブが立ってこないと厳しい」と言う。

  ただし、午後の取引で徐々に持ち直し、TOPIXはプラス圏で終了。いちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は、「昨日の下げはトランプ相場の期待値が高過ぎたことによる反動調整に過ぎない。トランプ米大統領が辞めない限り、マーケットフレンドリーの政策は出てくるため、上昇のモメンタムがなくなることは考えづらい」と話している。22日の日本の主要株価指数は、米大統領選の昨年11月9日以来の下落率を記録し、チャート分析上は投資家の中期的採算コストの75日移動平均線をトランプラリーで初めて割り込んだ。しかし、昨年9月や11月に同線を割り込んだ際は、短期間で回復した経緯がある。

  業種別では内需セクターが堅調。大和証券投資戦略部の高橋和宏株式ストラテジストは、「日本企業の来期2桁増益見通しは為替の円安だけが要因ではない。現在のような環境下では為替や外需との関連性が低く、業績期待のある内需関連を買う動きになりやすい」と指摘した。

  東証1部の売買高は17億5963万株、売買代金は2兆1905億円。値上がり銘柄数は824、値下がりは1037。代金は前日に比べ18%減った。米国では医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案の本会議採決があり、国内では衆参両院予算委員会での学校法人森友学園(大阪市)の籠池泰典氏の証人喚問が進行と、様子見ムードも強かった。

  東証1部33業種は石油・石炭製品や鉱業、不動産、電気・ガス、食料品、保険など17業種が上昇。その他製品や海運、銀行、パルプ・紙、建設、卸売など16業種は上昇。売買代金上位では東芝やアサヒグループホールディングス、住友不動産、アナリストが投資判断を上げたSUMCOが高い。任天堂やKDDI、ディー・エヌ・エー、カカクコムは安い。

日経平均は1万9000円割れ後にやや持ち直す
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