「トランプ・トレード」の始動から4カ月。ドル高を見込んだ為替投資家の間では世界的に屈服の動きが広がっている。

  これがバンク・オブ・アメリカ(BofA)のフローデータからうかがわれるシグナルだ。ヘッジファンドやリアルマネー顧客を対象としたポジション・センチメント調査の結果と、公に入手可能な先物データを一体化したもので、昨年11月の米大統領選後に積み上げられた強気のドルポジションは完全に消失したというのがその趣旨だ。

  ミリア・キリアコウ氏率いるBofAのストラテジストは調査リポートで、「米国での選挙にかけてとその直後に蓄積されたドルポジションは完全に巻き戻されたと見受けられる」と指摘。「ポジショニングが今後のドルの広範な動きの主な推進力となることはないだろう」との見方を示した。

  キリアコウ氏とその同僚にとって、巻き戻される強気ないし弱気のドルポジションがそれほどなく、次のトレンドがクリーンな状態からスタートを切るのは朗報だ。それは同時に、具体的な財政政策、トランプ氏の大統領就任の一日目から投資家が待ち望んでいたような形勢を一変させる類いの発表がない限り、ドルのレンジ取引が続くことを意味する。ドル相場はトランプ氏当選後に約7%上昇していたが、上げ幅はほぼ帳消しとなっている。

  キリアコウ氏は「ポジショニングはどちらの方向にとっても障害とはならないだろう」とした上で、「われわれが実施したセンチメント調査では、夏季の議会休会前の進展を巡る希望はくじかれたと考えられるものの、年内に税制改革が可決されるとの期待は高いままであることが示された」と記した。

原題:Dollar Bulls Are Throwing in the Towel as Trump Wagers Evaporate(抜粋)

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