3月21日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ドルが下落、テクニカルの支持線に接近-111円台後半

  21日のニューヨーク外国為替市場では、ユーロとドルがそれぞれ異なるテーマを手掛かりに反対の動きを見せた。ユーロに対しては楽観が強まる一方、ドルに関しては明るい見方が後退し、ユーロは対ドルで年初来高値に向けて上昇した。

  ユーロは主要10通貨の大半に対して値上がりした一方、ドルは過半数に対して下落。米国での財政面の刺激策が行き詰まる可能性があるとの見方が背景にある。ユーロは、フランス大統領選の討論会に関する世論調査を手掛かりに大きく上昇。20日実施された仏大統領選討論会では、マクロン前経済相が勝利を収めたとの世論調査の結果が示された。

  ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下。一時0.4%低下し、200日移動平均に接近した。

  ユーロは対ドルで0.7%高の1ユーロ=1.0811ドル。年初来高値は1.0829ドル。

  ドルは対円で0.8%安の1ドル=111円71銭。

  ドルの短期リスクは23日に訪れる可能性がある。同日は米下院でオバマケアの代替法案の審議が見込まれるほか、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演が予定されている。  

  トレーダーらによれば、ドル・円相場は、ユーロ圏の政治リスクを回避しつつ、ドルの弱気なセンチメントをより明快に表す通貨ペアと市場では捉えられている。ただし、対円でのユーロ需要が高まれば、それを通じて、ドルが対円でやや上昇するとトレーダーらは指摘する。この日は米10年債利回りが2.42%を下回る水準に下げたこともドルを軟化させた。

  イエレンFRB議長が年内あと2回の利上げ予想に慎重な姿勢を示したり、議会が共和党のオバマケア代替法案を阻止した場合は、ドルの見通しは一段と暗くなる可能性がある。
原題:Dollar Threatens Key Technical Support as Election Gain Fizzles(抜粋)

◎米国株:昨年10月以来の大幅安、銀行株に売り-北朝鮮報道も嫌気

  21日の米株式相場は大幅安。トランプ氏が大統領選で勝利する前の昨年10月以降で最大の下げとなった。成長重視政策が議会を通過しないとの懸念が広がり、売りが膨らんだ。

  S&P500種株価指数は取引終了にかけて下げ足を速めた。北朝鮮は核とミサイルのプログラムを「加速」させる方針だとのロイター通信の報道が嫌気された。銀行株は終日、下げの中心となり、昨年6月以来の大幅安。米国債利回りの低下に加え、モルガン・スタンレーが債券トレーディング収入は加速しないと警告したことが売りを誘った。

  S&P500種株価指数は前日比1.2%下げて2344.02で終了。ダウ工業株30種平均は237.85ドル(1.1%)安の20668.01ドルで終えた。

  下院共和党はヘルスケア関連法案が議会を通過しなければ、税制・歳出改革が危うくなると警告。これを背景に工業株や素材株も下げた。米国の原油在庫が増加すると予想されていることから原油相場も下落。

  トランプ大統領は21日朝、医療保険制度改革法(オバマケア)撤廃・代替法案への支持を求めるため、下院共和党議員と会談した。法人税減税と歳出拡大を巡る大統領の計画が進展する兆候に市場は注目している。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁はインフレ兆候が依然として弱い時に引き締めを急ぐ必要はないと主張し、利上げに反対した姿勢をあらためて示した。

  ティンバー・ヒルの株式リスクマネジャー、スティーブ・ソスニック氏は「ヘルスケアを巡る局面が難しい状態に陥り、トランプ効果はやや弱まっている。市場には別の買い材料が必要なようだ。材料は米金融当局とトランプ効果から主に出てきていた。市場を驚かせるような何かが必要だ」と語った。

  金融株は2.9%安。欧州連合(EU)からの離脱を決定した英国民投票の翌日である昨年6月24日以降で最もきつい下げとなった。
原題:U.S. Stocks Drop Most in 2017, Treasuries Advance: Markets Wrap(抜粋)
U.S. Stocks Drop Most Since October as Bank-Stock Rally Falters (抜粋)  

◎米国債:続伸、株安で逃避買い-ドイツ国債との利回り差が縮小

  21日の米国債は続伸。米国株の大幅安を背景に、米国債には質への逃避買いが入った。ドイツ国債に対する米国債の上乗せ利回りは約4カ月ぶりの低水準となった。

  ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは約4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 下げて2.42%。利回りは2月以降で初の3営業日連続低下。一方、独10年債利回りは約2bp上げて0.46%だった。米10年債との利回り差は約1.97ポイントに縮小し、昨年11月以来の最小となった。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.3%低下。この日の米主要株価指数はいずれも下落し、S&P500種株価指数は昨年10月以降で最大の1.2%安。

  JPモルガンの米国債顧客調査によると、ロングポジションは昨年10月以降で最高だった。

  この後、クリーブランド連銀のメスター総裁が講演する。今週はこのほか、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長やシカゴ連銀のエバンス総裁、ニューヨーク連銀のダドリー総裁など複数の金融政策当局者が講演を予定している。
原題:Treasuries Rally Drives U.S.-Germany Yield Spread to 4-Month Low(抜粋)

◎NY金:続伸、ドル下落で買い-パラジウムは5営業日連続高

  21日のニューヨーク金先物相場は続伸。ドルが下落したことで貴金属が値上がりし、金はほぼ3週間ぶりの高値をつけた。パラジウムは昨年11月以降で最長の5営業日続伸。自動車業界の堅調な見通しを背景に、公害防止装置に使われるパラジウムの需要が拡大するとの見方が広がった。

  メタルス・フォーカスのアナリスト、ジョージ・コールズ氏は「ファンダメンタルズの基調は力強い」と指摘。「当社ではパラジウムに非常に強気だ。自動車の2大市場である中国と米国の動向は過去数年非常に順調だ。それがパラジウム市場を動かしている」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のパラジウム先物6月限は前日比0.8%高の1オンス=787.65ドルで終了。一時は793.80ドルと、中心限月としては2月17日以来の高値をつけた。

  ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は1%上昇の1246.50ドルで終了。終値では1日以来の高値。
原題:Palladium Posts Longest Rally in Four Months as ETFs Jump(抜粋)

◎NY原油:続落、米在庫増加の見通しや米株下落で

  21日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が続落。22日に米エネルギー情報局(EIA)が発表する週間統計を控え、米原油在庫の増加観測が広がったほか、米国株の軟調な推移が背景となった。

  コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイス)のチーフ・マーケット・ストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は電話取材に対し、「どこも売り一色だ」とした上で「原油はS&P500種株価指数によく沿った動きをしており、もちろん独自の問題も抱えている。トランプ米大統領の成長政策に対する一般的な期待が原油と株の両方を支えてきたが、それが急速に失速している」と述べた。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前日比88セント(1.82%)安い1バレル=47.34ドルで最終取引日を終了。中心限月の5月限は67セント安の48.24ドルで終えた。ロンドンICEの北海ブレント5月限は66セント安い50.96ドルで引けた。
原題:Oil Closes at Lowest Since November as U.S. Supply Seen Rising(抜粋)

◎欧州株:続落、1カ月ぶり下げ幅-銅など金属値下がりで鉱業株に売り

  21日の欧州株式相場は続落し、1カ月ぶりの下落幅を記録した。銅など金属価格の値下がりを受けて、鉱業株が売られた。

  指標のストックス欧州600指数は前日比0.5%安の375.67で終了。一時は0.4%上げていた。業種別19指数のうち16業種が値下がり。鉱業株指数が最もきつい下げで、下げ幅は約2週間ぶりの大きさだった。製薬株指数は1月以来の大幅安、自動車株指数も3週間ぶりの安値に沈んだ。

  一方、イタリアの銀行株は上昇。同国債の10年物とドイツ国債の利回り格差(スプレッド)が縮小したことが手掛かり。ドイツ銀行は4.3%高と、4営業日ぶりに反発した。

  個別銘柄では、オランダの塗料メーカー、アクゾ・ノーベルが2%上昇。同業の米PPGインダストリーズが新たな買収案を準備しているとの報道が材料視された。PPGは先に提案を行ったが拒否されている。
原題:European Stocks Post Biggest Drop in a Month as Miners Retreat(抜粋)

◎欧州債:ドイツ国債が下落-仏世論調査でマクロン氏の支持率が上昇

  21日の欧州債市場ではドイツ国債が下落。フランス大統領選挙に向けた世論調査でマクロン前経済相の支持率が上昇し、リスクオンの動きが強まった。

  米株急落で米国債が買われ、これを手掛かりにドイツ国債は下げ幅を縮めた。トランプ大統領はオバマケア廃止に向けて下院共和党議員と会談、税制改革などの景気刺激策とともに遅れが生じるとの観測が広がっている。仏大統領選のリスク緩和でECBが利上げに動くとの観測も強まった。

  フランス国債は一時上げたものの、続かず。周辺国の短期債は引き続き、ECBの長期リファイナンスオペ(LTRO)に関連したキャリー取引に支えられている。
原題:Bunds Fall on Macron, Bounce on Stocks; End-of-Day EGB Curves(抜粋)

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