340億ドル(約3兆8300億円)の世界ロボット市場で今のところ最大の割合を占めているのは、産業用ロボットだ。ロボット掃除機や医療アシスタント・ロボット、ホテルの客室係ロボットなどではない。

  従来の産業用ロボットはアーム状で聴覚や視覚機能がなく、休みなく確実に反復作業を行う。このことは、工場の生産ラインで働く人間がうっかりロボットの邪魔をしてけがをすることがないように、ロボットを隔離する必要があることを意味する。

  米オートデスクなどの企業は、ロボットがより複雑で多様な作業を行い、より人間の近くで作業できるよう支援するために、周辺視野システムやソフトウエアを開発している。その結果、ロボットは一段と正確さが必要な状況でより多くの作業ができるようになった。

  工場オーナーにとってその魅力は明らかだ。独ロボットメーカーのクーカは、典型的なロボットの寿命までの操業コストが1時間当たり5ユーロ(約600円)と推定。一方、コンファレンス・ボードによると、米製造業の従業員1人当たりの時間報酬コストは2013年に36.49ドル(約4100円)だった。

  産業用ロボットのスマート化は、オートデスクのような製造・設計ソフトを開発する企業にとっては好機でもある。国際ロボット連盟(IFR)の試算によれば、15年の産業用ロボットの売上高は111億ドルだが、これにカメラやセンサー、ソフトウエアが加われば同セクター全体の規模は350億ドルとなる。

原題:Making Dumb Industrial Robots Smart Helps Them Work With Humans(抜粋)

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