トレーディングフロアを再び素晴らしい場所にする-。それは、金融危機後の規制強化の影響でボーナスが昨年、再び低迷したことを受けて、ロンドンやニューヨーク、ヒューストンの電力・ガストレーダーらが繰り返し口にしているスローガンだ。

  銀行やヘッジファンド、公益企業、取引会社のトレーダーのインセンティブ報酬の平均は、米国と欧州双方で2008年の金融危機以降落ち込んでいる。多額の利益につながる可能性のある投機的取引は、自己勘定取引を制限する米国のボルカー・ルールなどの規則の下で制限されている。

  ただ一部では、トレーダーにとって全盛期が再び近づいている可能性があるとの見方もある。ブルームバーグ・ニュースが調査した商品業界の人材仲介業者らは、トランプ米政権が規制緩和に向けたアプローチを取っていることから、高めのリスクと報酬を求めるトレーダーらの足かせが外れ、エネルギー・商品市場の新時代の幕開けが到来するかもしれないと指摘する。
  
  銀行とヘッジファンドを対象に人材を仲介するケネディ・グループ(ロンドン)のジェーソン・ケネディ最高経営責任者(CEO)は、「市場関係者は2017年を希望を持って見ている」と指摘。「トランプ政権に移行して、ボルカー・ルールの撤廃を含む規制緩和の可能性が浮上し、市場関係者は希望を抱いている」と述べた。

  欧州では今月ボーナスが支払われる予定。調査によれば、人材仲介会社5社の推計の平均で、欧州の電力・ガストレーダーの昨年のインセンティブ報酬は平均約27万5000ユーロ(約3300万円)と予想されている。これは15年の水準を下回り、金融危機前の3分の1。

  天然ガス火力発電能力が少なくとも十数年ぶりの高水準に達すると予想され、トレーダーらが他の取引より短期的な売買に注力する米国では状況は若干良い。ケイ・バスマン・インターナショナル(ダラス)によれば、米国の電力トレーダーのボーナスは昨年約5%増加し、中央値は47万2500ドル(約5300万円)だった。

原題:Stung by Shrinking Bonuses, Energy Traders Hang Hopes on Trump(抜粋)

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