イエレン効果と呼ぼう。

  米連邦公開市場委員会(FOMC)が15日発表した追加利上げは、中国人民銀行(中央銀行)の微妙な政策シフトを浮き彫りにした。人民銀は長い間、世界の他の中銀の影響を受けることに抵抗を示してきたが、ここへきて米国と歩調を合わせているように見受けられる。

  人民銀は米利上げのわずか数時間後に借り入れコストを引き上げた。米国との金利差が縮小するのを抑えて人民元を下支えすることや、金融リスクを高めている貸し出し急増を制御する狙いだったと専門家は指摘している。

  ノーベル経済学賞受賞者でニューヨーク大学スターン経営大学院の教授であるマイケル・スペンス氏は北京でのインタビューで、「欧州中央銀行(ECB)や米金融当局が行っていることとは別の世界にいるかのようなふりをして何もせずにいることなど誰もできない」と発言。「流動性は過剰だ。こうした状況と無関係の世界を生み出すことはできるかもしれないが、それはわれわれが暮らしている世界ではない。人民銀を含め、あらゆる中銀にとってそれが真実だ」と述べた。

  中国当局はイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長や他の誰にも中国は追随しておらず、引き締め策の主な要因は国内状況だと説明してきた。周小川・人民銀総裁は今月行った記者会見で、中国の金融政策は慎重で中立的だと言明。「いずれの国の金利も中期的には国内の経済状況によって決定される」とし、金利差を理由とした政策変更はないと話していた。米国の利上げは中国本土からの資本流出の誘因となり中国に影響を及ぼす。

  金融政策に関するコメントを求めて人民銀に17日にファクスを送ったが、返答はなかった。

原題:Yellen’s Shadow Looms Large Over China’s Central Bank Policy (2)(抜粋)

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