欧州連合(EU)が、EU離脱交渉に入ろうとする英国のメイ首相を待たせる意向を示唆した。同首相は今月29日に離脱手続きを開始するが、EUから早くも機先を制された格好だ。

  EU指導者らは4月6日に暫定予定していた首脳会議開催をキャンセルした。同会議でEUは対英交渉姿勢の概要で合意する計画だったが、英国のリスボン条約50条発動が3月29日では、EUが4月6日に合意するのにタイミングが遅過ぎ、十分な時間を確保できないと判断したもよう。首脳会議は4月末か5月初めの開催に日程調整され、原則2年の英ーEU交渉時間を一部減じることになりそうだ。

  双方は既に、財政面でのコミットメントや離脱協議の構造、今後の通商交渉などについて意見が一致しておらず、オランダのデイセルブルム財務相は20日、ブリュッセルで記者団に対し、英国は「物事の流れや、コスト、複雑性とそれに伴い必要とされる時間について現実的になる必要がある。これまでのところ、英政府からこうした点について多くが得られていない」とくぎを刺した。

  トゥスクEU大統領はリスボン条約50条の発動から2日以内に、EUとしての当初反応をまず示すとしている。ただし実際の離脱交渉は、行政執行機関である欧州委員会がまとめる詳細な協議指針をEU加盟各国の担当相が正式承認するまで開始できない。この承認作業に数週かかる可能性があるため、交渉開始は5月遅くか6月に入ってからとなりそうだ。

原題:EU Makes U.K. Wait to Start Brexit Talks as May Sets Trigger Day(抜粋)

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