コミー米連邦捜査局(FBI)長官は20日、トランプ政権に恐らく最悪のタイミングで打撃を与える証言を行った。

  同長官は下院情報委員会での証言の冒頭で、FBIが昨年の米大統領選へのロシアの介入の可能性と、トランプ氏の側近がロシア政府と連携していなかったかを調査中だと認めた。さらに、オバマ前大統領から盗聴されていたとするトランプ大統領の主張について、それを裏付ける証拠はないと言明した。

  今週は米政権にとって重要な意味を持つ。トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名したニール・ゴーサッチ氏について上院は承認の検討を開始、下院は医療保険制度改革法(オバマケア)撤廃・代替法案を採決する見込みで、投票結果は僅差になることが確実だ。

  また19日に公表されたギャラップの世論調査によれば、トランプ大統領の支持率は前週から8ポイント低下し37%となった。オバマ前大統領は就任中、支持率が37%まで下がったことはなかった。

  ただホワイトハウスと議会共和党は慌てる必要はないようだ。その理由の一つは、ゴーサッチ氏の指名が恐らく承認されるとみられることだ。指名承認となれば、トランプ大統領の政治的勝利となり、保守派は意を強くする見通しだ。

  またコミー長官の証言はトランプ大統領への絶好の批判材料となるのは確かだが、下院情報委のデビン・ニューネス委員長が、ロシア政府とトランプ陣営とのつながりを示唆する証拠を同委は得ていないと述べたことから、ホワイトハウスの当局者らは強気の姿勢を崩していない。

原題:Comey Deals Trump a Political Blow When He Can’t Afford It (2)(抜粋)

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