上場ヘッジファンド会社で世界最大手の英マン・グループは、新興市場ソブリン債について主要通貨建てよりも現地通貨建ての方に投資妙味があるとみている。主要通貨建て新興国債券は買い手が増え、ポジションが混み合っているためだ。ブルームバーグ・バークレイズの指数によると、過去3年にわたり現地通貨建て新興国債のリターンはマイナスだったが、今年の年初来リターンはドル建て債の2倍を超えている。

  マン・グループ傘下のマンGLGで新興市場債券ポートフォリオマネジャーを務めるリサ・チュア氏は、「主要通貨建てに関しては、あまり不安材料がないように思われる」と述べる一方、「現地通貨建てに関しては、中期で投資妙味があると考えている。トランプ大統領を巡るリスクの多くは中期的に織り込まれたとみる」と見方を示した。

  現地通貨建て債券に対しては、BNPパリバ・インベストメント・パートナーズやJPモルガン・チェースのプライベートバンク部門も強気に転じている。EPFRグローバルのデータによると、現地通貨建て債券には今年に入り45億ドル(約5080億円)の資金が流入した。米金融当局の引き締め懸念やトランプ大統領の保護主義的な発言が与える影響に、投資家は揺るがなかった。

  ゴールドマン・サックス・グループの調査によるとこうした中、海外ファンドは過去6カ月でブラジルとロシアの現地通貨建て債券をオーバーウエートとする動きを加速、インドネシアに対しても緩やかにポジションを膨らませている。

  ブルームバーグが追跡する新興国通貨の半分以上が、年末時点でドルに対して上昇しているとアナリストらは予想。BNPパリバ・インベストメント・パートナーズの新興市場債券担当の副責任者を務めるジャンシャルル・サンボ氏は、「米利上げは織り込み済みのため、これ以上のドル高要因にならない。新興国通貨は現時点で極めて割安に見える」と語った。同社ではドルが今年、大半の新興国通貨に対して下落するとみている。

原題:Man Group Joins Pivot to Local-Currency Emerging Market Debt (3)(抜粋)

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE