メイ英首相は29日に欧州連合(EU)離脱手続きを発動し、2年間にわたる離脱交渉をスタートさせる。英国側は有利な通商協定を模索、EU側は離脱で英国に利益が生じないことを目指す。

  英国のEU加盟から40年余り、また国民が離脱を選んでから9カ月になる。英国の駐EU大使、ティム・バロー氏は20日、メイ首相がリスボン条約50条を発動する計画をトゥスクEU大統領に伝えた。

  英国にとっては、最大の通商相手との貿易を維持するとともに欧州の金融センターとしてのロンドンの地位を失うことなく、移民や立法についての主権を回復できるかどうかが交渉に懸かっている。連合王国内のスコットランドや北アイルランドの情勢も不安定化している。

  デービスEU離脱相は声明で「英国にとってここ数十年で最も重要な交渉が始まろうとしている。政府の目指すところは明確だ。英国内の全ての地域、そして全欧州にとって有用な合意を結ぶことであり、英国とEUの間で新しい前向きな関係を樹立することだ」と表明した。

  これに対し欧州委員会のシナス報道官はブリュッセルで記者団に、EUは「交渉を開始する準備ができている」と語った。

  EUの安定や残る27加盟国の統合深化に向けた結束が揺らがないよう、英国に厳しく対抗することがEUにとっての課題になる。

原題:U.K. to Trigger Brexit March 29, Starting Two Years of Talks (1)(抜粋)

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