株式を買うのに遅過ぎることはない-。スイスの銀行クレディ・スイス・グループUBSグループは富裕層にこう助言している。

  世界の株式相場が景気回復を追い風に最高値を付ける中、多くの富裕層は政治リスクを懸念し傍観の構えを取っている。富裕層の資産運用を支援する担当者はまだ上昇余地のある今こそ、投資を再開して相場上昇の好機を生かすべきだと話す。

  クレディ・スイスのブルクハルト・ファルンホルト副チーフ投資責任者は2月27日にブルームバーグのチューリヒのオフィスで開かれた円卓討論会で、「運用が実に困難に感じられるときはいつでも、最終的にはより良い投資であるケースが多い」と指摘。「こうした懐疑論や懸念の壁はまだ存在するが、私には意欲をそぐものではない」と述べた。

  政治激変への不安が行き過ぎであるばかりか、見当外れであることを示す兆候もある。昨年11月8日の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利した後、S&P500種株価指数は週間ベースで2年ぶりの大幅高になった。英国株は6月の英欧州連合(EU)離脱決定で下落した後、ポンド安を受けた輸出業者の業績改善などから反発し始めた。

  ここにきて欧州政治が関心を集めているのは、フランス大統領選で極右政党、国民戦線のルペン党首が支持を伸ばしている上、英国が月内にEUに離脱を通告する可能性が高く、混乱の火種に事欠かないからだ。富裕層投資家が問うべきなのはインフレが復活して15日の米利上げが景気回復を示唆する中でも、株式投資を避けることが妥当なほど政治リスクが非常に危険かどうかだ。

  UBSのウェルスマネジメント部門のマーク・ハーフェラー氏は、顧客に資金をキャッシュや債券から引き揚げ株式にシフトしてリターン改善を図るよう説得するため今年、世界各地を訪問している。同氏によると、多くの顧客は「利回りを追求」しているが、UBSの全体的な顧客ベースは「債券やキャッシュから資金を引き揚げ」株式や高利回りのオルタナティブ資産を移せば恩恵を受けるという。

  
原題:Credit Suisse and UBS Tell Wealthy Clients the Same: Buy Stocks(抜粋)

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