中古車販売の電子商取引プラットフォームを運営する米カーバナは15日、テキサス州サンアントニオに文字通り自動車の自動販売機を開設した。8階建てで、実質的には30台の車を収容できる小ぶりのガレージだ。顧客が特別な「コイン」を入れると、選んだ車がまるでポテトチップの袋のようにラックから引き抜かれてくる。もっとも、扱いはより丁寧だ。創業4年の同社は既にオースティンとヒューストン、ナッシュビルにも同じような装置を設置している。

自動車の自動販売機
自動車の自動販売機
Source: Carvana

  仕掛けを明かせば、顧客は同社の約8000台のオンライン在庫から前もって車を購入し、車はそれから販売機にセットされる。カーバナの説明の通り、車の受け取りを「記憶に残る経験」にすることが目的のからくりにすぎないが、最近多くの小売業者が実践する「顧客を驚かせて楽しませる」手法を取り入れている中古車ディーラーは珍しい。

  サンアントニオ在住ではない顧客には200ドルの旅費と空港に迎えに行くサービスも提供する。キャンデーのように車を受け取ることに興味のない顧客には配送も行い、中古のフォード「F-150」をiPhone(アイフォーン)で購入すると翌日には自宅前の道路に届く。

  昨年8月、カーバナは3回目の資金調達で1億6000万ドル(約180億円)を集め、新規株式公開(IPO)を目指していると報道されている。同社のアーニー・ガルシア最高経営責任者(CEO)は、何が欲しいか分かっている購入者は取引にほんの10分しかかけないと指摘した。

カーバナの中古ディーラー
カーバナの中古ディーラー
Source: Carvana

  実際、カーバナや他の同じような電子商取引の新興企業は、大きなシェアを確保する必要がない。米国の中古車市場は巨大であり、新車市場よりやや大きい。活況な年には4500万台、金額にすると約6400億ドルの取引が行われている。

原題:Your Next Car Will Be Delivered Like a Pizza(抜粋)

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