ドルは113円台前半、米財務長官発言支え-G20や3連休控え上値限定

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  • 113円49銭まで上昇後は伸び悩む、ユーロ・ドルは1カ月ぶり高値
  • ムニューシン米財務長官発言はドルのサポート要因-Cアグリコル

17日の東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=113円台前半で推移。ムニューシン米財務長官発言が支えとなる一方、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議や日本の三連休を控えて上値は限定的だった。

  午後3時45分現在のドル・円は前日比ほぼ変わらずの113円30銭。朝方に付けた113円28銭から、仲値にかけて113円49銭まで水準を切り上げたが、その後は伸び悩んだ。

  クレディ・アグリコル銀行の斎藤裕司外国為替部長は、ドル・円について、「ムニューシン米財務長官発言はドルのサポート要因。もっと戻ってもよいはずだが、G20会議待ちの中、日本の三連休を控えているので、リスクオンでドル・円を買って行くにも限界があって上値が重い」と指摘。「昨日のように112円台では安値拾いの買いが入るので下値は固いが上値も重く、レンジ取引か。欧州通貨上昇もドル・円の上値を抑える要因になっている」と述べた。

  ムニューシン長官は16日、ベルリンでショイブレ独財務相と共同記者会見し、ドルの長期的な強さが経済にとって最大の利益であり、ドルへの信頼を反映するとの見解を示した。

  G20会議は17、18日にドイツのバーデンバーデンで開催される。貿易に関する文言を巡り調整が難航している声明文は18日に公表される。また、トランプ米大統領は17日、メルケル独首相とワシントンで会談する予定。

円とドル

Photographer: Yuriko Nakao/Bloomberg via Getty Images

  クレディ・アグリコルの斎藤氏は、「G20では日本にとって不利な声明が出る可能性は低いと思う。米国は20カ国の一つなので、声明文が劇的に変わることはないだろう」と見込んでいる。一方、米独首脳会談については、「ドイツとの通商問題でどういう内容が出るか分からない。ただ激しいやりとりは出ないと思う。国内向けと外交は違うのでネガティブな影響は出ないと思いたい」と語った。

  17日の東京株式相場は反落。TOPIXは前日比6.84ポイント(0.4%)安の1565.85で取引を終えた。

  前日の海外市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)が追加利上げを決めた一方で、金融引き締めでは緩やかなアプローチを維持する方針を示したことで、ドル売り・円買いが優勢となり、一時112円91銭と1日以来のドル安・円高水準を付けた。

  野村証券外国為替部の高松弘一エグゼクティブ・ディレクターは、「FOMC後のドル・円のロング(買い建て)の投げは昨日で出尽くした感じ」と分析。「金利との相関でみると、ちょっとドル・円は売られ過ぎている感じもある。その分、113円半ば水準から50銭~1円程度戻す余地はあるかもしれない」と述べた。

  トランプ米政権は16日、2018会計年度予算教書を公表。国防・安全保障費の大幅増額とほぼ全ての連邦省庁の予算を大幅に削減する方針を提示した。もっとも共和党が支配する議会でも反発が出ており、同方針の実現性には懐疑的な見方が強い。

  あおぞら銀行市場商品部の諸我晃部長は、ドル・円について、「ポイントはトランプ政策の先行きへの期待になってくる。いろいろな具体的な話が出てくるにつれてドル・円は緩やかながら円安方向に行くと思うが、115円50銭を抜けるにはもう少し具体化したプランが見えて来ないと難しい」と説明。ただ、「米国景気は堅調だし、米株も堅調に推移しているので、ドル・円の底割れのシナリオはあまり見ていない」とし、当面は112円50銭~115円50銭がレンジとして意識されるとの見方を示した。

  17日の米国では、2月の鉱工業生産指数や3月のミシガン大学消費者マインド指数速報値が発表される。ブルームバーグ調査によると、鉱工業生産は前月比0.2%上昇(前月は0.3%低下)、消費者マインド指数は97.0(前月は96.3)といずれも改善が見込まれている。

  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ユーロ=1.0779ドル。オランダ総選挙で与党が勝利したことや、欧州中央銀行(ECB)高官発言などを背景に、一時1.0781ドルと2月6日以来のユーロ高・ドル安水準を付けた。

  ECB政策委員会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は、ハンデルスブラットとのインタビューで、主要金利より先に預金金利を引き上げることも可能との認識を示した。

  ポンド・ドル相場は同時刻現在、0.1%高の1ポンド=1.2369ドル。前日には一時1.2377ドルと1日以来のポンド高・ドル安水準を付けた。イングランド銀行(中央銀行)は16日、政策金利を過去最低の0.25%に据え置くと発表した。決定は8対1で、フォーブス委員が利上げを主張。決定はエコノミストの予想通りだったが、票が割れたことは予想外だった。

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